11 月 18 日中日新聞の記事には、大池潤社長の談として「香りは個人の好みの問
題もあり、装置自体や香料をお客様の反応を見ながら試行錯誤する必要がある」と
あります。
しかし、私たちは、以上の点から公共交通機関や公共の場所においての強制的な
香料の提供は、個人の嗜好以上に大きな問題をはらんでいると考えました。
そこで、貴社の夜間高速バスにおけるアロマ使用について以下の点をおたずねいたします。
<質問>
(1)車内での体調不良時の対応について
提供された香りによりアナフィラキシーや体調悪化をきたした場合の対応について、ど
のような準備をされていますか。
(2)室内環境汚染について
バス内の空気汚染の対策を教えてください。
(3)運転手への影響について
運転手に香料不耐が無いことを確認されていますか。
(4)香りが作業効率に及ぼす影響やリラックス効果は、香料で健康被害を起こしにくい
人における効果であり、全ての人にあてはまるものではないことを理解していらっしゃい
ますか。
(5)香料の影響で乗車が困難になる人への配慮について
[a]公共交通機関における一方的な香りの提供は、特定の疾患や体質を持つ人が乗車することを不能とします。
特に貴社の深夜高速バスは同一条件で代替手段がありません。
こういう状況での、このようなサービスは特定の人たちの排除につながりませんか
[b]将来的に座席毎に香りを提供するとのことですが、隣同士の乗客の香りの影響を考慮さ
れていますか。
[c]もし、このアロマサービスを継続する場合ですが、どのような香りを使用するか予約サ
イトや名鉄バスホームページで利用者が確認できるようにしていただけるでしょうか?
また予約時にアロマで体調悪化の可能性があることをお伝えすれば、当日その車両のアロ
マ使用をやめていただく等の対応をしていただけますでしょうか。
そして、その予約者のシートなどは消臭剤等を使わないで拭き掃除するなどの対応を取っ
ていただけますでしょうか。
(6)香料のメーカーや製品について
乗客向けと運転手向けの、噴霧された香料の種類・成分組成とメーカー名、また今後、
噴霧予定の香料の種類・成分組成とメーカー名、それぞれを全て詳しく教えてください。
(7)改善方法の提案
心地良い空間を作るためであるならば、有害性があり健康被害者の存在する香料ではな
く、香料噴霧機能のない空気清浄機を活用する、あるいは車内の丁寧な清掃での対応が望ましいとは考えられないでしょうか。
(8)電磁波過敏症について
貴社は車内 Wi-Fi を実施しておられるようですが、電磁波過敏症の 8 割はシックハウス
症候群または化学物質過敏症を併発しているというデータがあり(資料 L)、Wi-Fi やスマ
ートフォン、携帯電話などの無線通信機器の電磁波によって、頭痛や動悸・頻脈、めまい、
吐き気・嘔吐などの体調不良を起こす可能性があります。
日本弁護士連合会が政府に提出した「電磁波問題に関する意見書」でも、人権保障の観点から交通機関内の電磁波対策を行うことなどを提言しています(資料 M)
乗車する過敏症発症者から要請があった場合、Wi-Fi をオフにするほか、車内での携帯
電話、スマートフォンなどを機内モードへ変更するよう乗客に呼びかけ、体調不良を起こ
さないよう対策を取っていただけませんか。
以上、ご多忙中お手数おかけしますが、2 月 28 日までにご回答ください。ご回答は文
書でも電子メールでも構いません。
なお、このご回答の有無やご回答内容は、ホームページやメディア等にて公表させて頂
きますことを、どうぞご了承ください。