では、実際にアマルガムとそれ以外の金属を自分たちでも見分ける方法や、アマルガムを適切に除去する方法についても詳しく解説していきます。
アマルガムとパラジウム合金を素人でも見分ける方法は存在する。
子供の頃、虫歯になった経験のある人であれば、歯医者さんに行くと虫歯を削られた後に銀色の詰め物をされたことはありませんか?その銀色の物がアマルガムです。アマルガムは治療した部位に、そのまま詰める物なので虫歯治療に即日詰められた物はアマルガムです。
アマルガムは変色しやすいのでパラジウム合金と見分けやすい
アマルガムは性質上劣化しやすく、錆びやすいので口の中に入れてから数年が経つと黒く変色します。
パラジウム合金はピカピカしている。アマルガムは黒ずんでいるのが特徴(歯科医療を真剣に考えるブログ)
1980年以前はアマルガムが普通だった時代がある。40代以上で銀歯がある人は要注意。
アマルガムが歯科治療で主流だった時代は、歯が痛くなったら歯医者さんへ行き、キーンと歯を削られて最後にアマルガムを詰めて帰って来るのが普通でした。
まだ窩洞(虫歯の面積)が小さい虫歯なことや主に乳歯の場合には短時間で治療が行えるアマルガムが普通だった時代があります。思い当たる節がある方はご注意下さい。
口の中に黒ずんだ銀歯がある方、要注意です。
(歯科写真文庫24 乳歯のアマルガム修復)
アマルガムは一部の歯科医院でしか除去できない。
歯科医師によって、アマルガムに対する認識は様々です。
日本では保険制度の建前もあり、一般的に、アマルガムは安全なもので、何ら問題はない、とされています。
歯科医院によって見解が異なる以上、アマルガムを除去してもらう際には、いくつか気をつけなくてはいけないことがあります。
1.アマルガムは有害で除去すべきという意識をもつ歯科医院を選ぶ
歯科医師の中にはアマルガムは安全だという古い認識を持つ方もいます。
そうした方にアマルガムを取って欲しいと言っても賛同は得られません。
2.ラバーダムとよばれる、ゴムのシートを使って除去してもらう。
バキュームで吸っても、アマルガムの削りかすが口の中に直接溜まります。口の中に直接入らないようにするために、一般的に歯の根っこの治療の際に使われる「ラバーダム」を使用すれば、防ぐことができます。
アマルガムの削りかすがカラダの中に入るだけで気分が悪くなる人もそれをラバーダムで防がなくてはならない。(東京マイクロスコープ顕微鏡歯科医師入谷治のBlog)
3.口腔外バキュームで、口の近くから吸引してもらう。
口の中に直接入れるバキュームだけでは、蒸発して空気中に拡散される水銀を取りきれません。
水で冷やしながらアマルガムを削っても、その熱で水銀が蒸発することを、100%避けることはできません。
口腔外バキュームで、同時に吸引してもらいます。
削っているときに、息を止めるわけにはいきませんが・・削りながらアマルガムが蒸発していることを、頭の中に入れておきましょう。
4.一気にアマルガムを除去しない。
何本もの歯にアマルガムが多数詰められている場合、一回の治療でまとめて何本分も除去してもらうのは、良いことではありません。
一本ずつ、一定期間以上の間を開けて、除去することが望ましいという記述があるほどです。
削ることによって体内に一気に入ってしまう可能性があるというリスクを、分散させることが必要です。
そして削り終わったあとには、十分に口をゆすぎ、決してそのまま飲み込んでしまわないように気をつけてください。
アマルガム除去を徹底して行なっている歯科医院もある
中にはアマルガム除去を徹底し、行なっている歯科医院もあります。
アマルガムをいくつも除去するため歯科医師は自分自身水銀を吸わないようにマスクをしながら治療をおこなっています。