シックハウス症候群対策:「ただ植物を置くこと」2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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これらは、ファイトレメディエーションと呼ばれる、いわゆる「生物濾過」のメカニズムによるものだそうです。


ファイトレメディエーション – Wikipedia

ファイトレメディエーションとは、植物が気孔や根から水分や養分を吸収する能力を利用して、土壌や地下水、大気の汚染物質を吸収、分解する技術。

植物の根圏を形成する根粒菌などの微生物の働きによる相乗効果で浄化する方法も含む。


バイオレメディエーション(微生物や菌類や植物、あるいはそれらの酵素を用いて、有害物質で汚染された自然環境を、有害物質を含まない元の状態に戻す処理のこと)の一種。

それでは、アメリカ化学会のリリースをご紹介しますが、今回のことからもわかることは、

「植物は、地球上に人類が登場する以前から、人類が登場した後に人類が人工的に作り出すであろう有害な化合物にまでも対処できる濾過能力を《あらかじめ》持っていた」

ということになりそうです。人類が登場してから、その能力を獲得するのでは遅いですし。

それにしても、たとえば、大自然の中で育っていたドラセナが「マニキュアに含まれる有害物を除去できる能力を持っている」なんていうのは、すごいことではないですかね。

植物が人類の文明の道のりを把握していたかのような錯覚さえ覚えます。

しかし、この「植物が、自然物質だけではなく、化学化合物への濾過能力を持っている」ということは、これは偶然ではないはずです。

植物(と微生物)は地球のあらゆる出現物に対しての「浄化能力」を持っているのだと思います。

そして、これは、植物の持つ「人間と常に共生していく」という存在の決意の表れだとも思います。
正しい観葉植物を選ぶことにより、室内の空気を改善することができる

室内の空気汚染は「シックハウス症候群」の症状につながるヒトの健康への重要な環境脅威となっている。

しかし研究者たちは、家の中に特定の植物を置き、それらの植物で自分の環境を取り巻くことで、シックハウス症候群の原因につながる揮発性有機化合物(VOC)の主要な汚染物質に対して、その有害な影響と戦うことができることを報告した。

興味深いことに、特定の植物を正しく選ぶことによって、それらの植物は、室内の特定の有害化合物を除去するのに優れた力を持っていることがわかり、適切な植物を置くことにより室内の空気がクリーンで安全となる可能性があることを示唆している。

研究者たちは、世界最大の科学系学術団体であるアメリカ化学会(ACS)の第 252回全国会合博覧会でその研究を発表する。アメリカ化学会は、8月25日まで会合を開催している。今回の会合では、科学の広い範囲のテーマでの 9,000以上のプレゼンテーションが行われる。

揮発性有機化合物(以下、VOC)は、たとえば、アセトンやベンゼン、ホルムアルデヒドのような化合物であり、ガスとして放出されて、それを吸入した際に短期的および長期的な健康への影響を引き起こす可能性がある。

これらは、塗料、家具、複写機やプリンター、清掃用品、さらにはドライクリーニングの服から発出することがある。

これらの VOC を大量に吸い込むとすると、それによりシックハウス症候群を誘発される人たちがいる。

シックハウス症候群になると、生産性能力が低下し、さらには、めまいや喘息、アレルギーを引き起こす可能性がある。

研究者たちは、「私たちは、室内の大気中の VOC について何か対策をしなければならないのです」と述べる。

最も一般的な解決策は、部屋の外部から大気を引き入れる換気システムを導入することだ。あるいは、吸着、結露や化学反応を使用して、これらの化合物を除去することができる方法もある。

しかし、研究者たちは現在 VOC を除去するための安価で簡単なツールを研究し続けている。

そのツールとは、家の観賞用の植物なのだ。
これをテストするために、ニューヨーク州立大学の研究者たちを中心としたチームは、いくつかの VOC が特定の濃度で含有する大気を持つ、密閉された実験室を建てた。

そして、区切られたそれぞれの研究室内に異なるタイプの植物を置き、それぞれの植物がどのような早さと効率で大気中から VOC を除去するか、数時間にわたって VOC 濃度を監視した。

研究者たちは、一般的な家庭に置かれている5種類の植物を用意し、そして、8種類の一般的な揮発性有機化合物(VOC)をテストしたところ、特定の植物が特定の化合物の吸収に優れていることがわかったのだ。

たとえば、 VOC のうちのアセトンに関しては、5つの植物すべてがそれを除去することができたが、その中でも、ドラセナが最もアセトンの除去率がよく、化学物質の 94%を除去した。

研究者は、「私たちの研究結果に基づき、どんな植物が VOC の特定の種類の除去に適しているかを勧めることができます」と言う。

たとえば、アナナス類の植物(グズマニアなど)は、8種類の VOC のうちの6種類を非常に効率よく除去し、12時間の監視時間内に、これらの化合物のそれぞれの 80%以上を取り去った。

その意味で、これらの植物は家庭や職場で周囲に置いておくことにおいて良い植物である可能性がある。

次の研究のステップとしては、密閉された研究室でだけはなく、密閉されていないこともある実際の部屋で、これらの植物の能力をテストすることだという。

最終的には、その効果を確認するために、数ヶ月にわたってネイルサロンに植物を入れたいと考えている。

ネイルサロンの大気はアセトン濃度が濃いが、そこで働く人たちの揮発性有機化合物への暴露のレベルを下げることができるかどうかを確かめたいという。

この研究は、ニューヨーク州立大学オズウィゴ校からの資金助成で行われている。