ただ校舎に入れるかどうかが問題。両親と一〇校くらい見学をしてまわりました。校舎に入れる学校でも「来ないでくれ」というところも。
五、六校回り始めたくらいから、無理だとわかると泣きたい気持ちになりましたね。
実際、何回か泣きましたね。
本当は、地元の多くの友だちが行く公立高校が第一志望でした。
校舎にも入れたし、合格圏でもあったし、病気のこともお話をして、試験に通れば受け入れるということだった。
でも、裏切られましたけれどね。受験の日は、「暖房はつけないで」とお願いしておいたのに、校舎の入口にガスヒーターがついていて。
「おお!」という感じ。
入口にそれでは、自分にとっては無言で来るなといっているようなもの。
すぐに反応して体調は最悪。吐きそうになりながら試験を受けることになりました。
いまでもくたばれという感じですね。試験当日に自分で落ちたとわかる感じだったので。
それで、二次志望にしていた私立のW高校に進学しました。こ
こは、見学したときから、校舎にも入れて、先生方の受け入れ姿勢も大丈夫だったので、「やっとみつかったなあ」という感じの高校でした。
W高校は健康なときに過ごしたかったと思います。
高校はなんかやり残した感が。みんなに負担をかけたなあという思いですね。
冷暖房もうちのクラスだけなしで、ベランダから授業を受けることもあったので、窓も開けっ放しなんです。
ぼくは慣れているからいいけれど、寒いですよね(笑
註8
北里大学病院で診断を受け
た後、東京都杉並区にある
「そよ風クリニック」に通院。
註9
三年間クラスは替わらず、ちょっとユニークな小中高校の一貫校でもあった。かなりみんなほんわかして見え、馴染むのにちょっと苦労したかな。高校の修学旅行は行程も厳しく先生たちは参加に難色を示した。結局飛行機には乗れないことがわり断念した。