-3:子どもと電磁波 | 化学物質過敏症 runのブログ

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それは人間にも起こることなのでしょうか?

「おそらく。実験を行った研究者は“発育途上の若者が毎日携帯電話を使用していれば、数十年後に彼らが中年にさしかかった時、悪影響が出てくる可能性は否定できない”と述べています。」


それはとても大変な結果ですが……まったく日本では公にされていないように思えます。

ほとんどの人は知らないのではないでしょうか?
子どもをもつ親ならば最低限知っておきたいところですが。


「そう、それが日本での大きな問題なんです。そのリスクを検討しようと公の場で呼びかける人がほとんどいない。携帯電話のメーカーも政府もです。
イギリス政府は2000年に16才以下の子どもには携帯電話は使わない方がいいと勧告しているのですけれどね。」

日本とはずいぶんと対応が違うんですね。

やっぱり子ども達に直接関わる親や学校などがこのことを自覚して、きちんと子ども達に教えることが絶対に必要な、と思います。
 私たちができる自衛手段としてはどんなことがありますか?


「ひとつはやはり、成長期の子ども達には携帯電話を使うことを控えさせることでしょう。まったくダメというのは難しいとは思いますが、せめて使うのを最小限にするとか、自宅ではコードのある電話器を使うとか。
あとは携帯電話を買う時に『SAR値』というのをチェックすることも有効ですよ。」


携帯電話は購入時に、SAR値をチェック

SAR値? 始めて聞きましたが?


「携帯電話を長時間使っていると、何となく耳のなかが温かくなったように感じるときがありますよね。携帯電話から受ける熱があるからなんです。この人体の組織に受ける熱量の目安がSAR値で、単位はW/Kgで表されます。今、日本でも基準が設けられていて、市販の携帯電話は2.0W/Kg以内になっています。アメリカは1.6W/Kg、中国では1.0W/Kgに規制する予定です。」


日本の基準は緩やかなんですね。しかし、そんな基準があるなんて今まで全然知りませんでした。
 メーカーはきちんと表示しているんですか?


「私達がその存在を知らないのをいいことに、とてもわかりにくいところに表示されていることが多いですね。携帯を長時間使う、という人はこの数値が低いものを選ぶといいと思います。」



子どもの環境を見直してみよう


お話を伺っていると、あまりにも電磁波に関して私たちに知らさせていないことが多いことに驚いてしまいます。
子ども達の周りには、電磁波源がたくさん取り巻いているし。
携帯もテレビゲームも、今の親の子ども時代にはなかったものばかり。


「そうですね。私たちの世代が経験したことのない電磁波や視覚的刺激を受け続けて育つのが今の子ども達です。特に問題視されているテレビゲームもそのひとつ。TVもいくらかの電磁波は発生していますから、長時間見続ければ、無視できない量の被曝を受けしまします。それに、テレビゲームに熱中していると脳にストレスがかかる、依存症のように止められなくなり生活バランスも乱れる、など他の弊害も大きい(★注1)。

真偽のほどはまだはっきりしませんが、“ゲーム脳”の問題も指摘されていますね(★注2)。もし本当だとすると、いずれ携帯メールのやりすぎについても同種の弊害が浮上してくるのではないかと思います。」



★注1/日本では1997年の「ポケモン事件」をきっかけにして、テレビやテレビゲームの画面の悪影響に目が向けられるようになったが、海外では日本のゲームソフトもずいぶん前から普及していて、それがからんだ“てんかん”の発症も多数報告されていた。
1981年にインベーダーゲームで遊んでいる途中に発症したてんかんが報告され、「スペースインベーダーてんかん」の名が登場し、1990年に「ニンテンドーてんかん」が報告され、1992年8月から任天堂はゲーム機に警告表示を開始。
1993年1月9日イギリスの新聞「サン」の第一面に"Nintendo Killed My Son"のタイトルの記事が掲載され、世界中で騒ぎになった。

この頃までに英国ではすでにテレビゲームでてんかんを発症した子どもが700人にも達していた。

★注2/『ゲーム脳の恐怖』(NHK生活新書2002)の著者、森昭雄日大教授が提起した問題。

その中には、幼稚園や小学校低学年のころから、週に4~6回1日2~7時間テレビゲームをやっていたという人の脳波は痴呆症の人の脳波に大変類似している、との指摘もある。