-4:子どもと電磁波 | 化学物質過敏症 runのブログ

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私たち大人が子ども達の環境を考えることが大切だと実感します。
とくに子ども達が長時間過ごすことになる子ども部屋ではどんなことに気をつけるべきですか?


「「ひとつは机に必ずあるといっていい蛍光灯ライト。これは長時間使用しますからより安全な白熱灯に変えてあげる、などが安全対策のひとつです。あとはTVやCDラジカセを置いているなら、電源は使わない時は切っておくことも忘れずに。」

専門家インタビューの栗原先生のお話のなかでも話題になっていましたよね。
睡眠をコントロールするホルモンにも影響がある、とありましたが?


「メラトニン(★注)のことですね。脳の中から分泌されるホルモンで、生体リズムの調節、体が酸化されるのを防ぐ役割(抗酸化作用)、がん抑制作用などがあると考えられています。電磁波被曝でメラトニンが減少することが動物実験でわかってきましたから、電磁波被曝との関連が疑われている、発がん、睡眠障害などの健康障害が、メラトニンの減少やメラトニンの作用能力の低下で説明がつくかもしれないということで、がぜん注目が集まっているわけです。深夜でも人工的な光をずっと浴びて起きているような生活はメラトニンの分泌に影響しますが、電磁波を浴びつづける生活もやはりそうではないか、とい疑ってみることができるのではないでしょうか。」



★注/メラトニンは脳のちょうど真中にある“松果体”というトウモロコシ一粒くらいの大きさの組織から出ているホルモン。

松果体には光を感じる蛋白質があり、その働きも関係してメラトニンの分泌量の変化は生体内リズムを反映する(夜間に増大し昼間の50~100倍に達する)。
メラトニン自身が生体リズムの調節作用があり、睡眠覚醒リズムとメラトニンの関係は特に注目されている。

胎児はメラトニンを作れず、赤ちゃんは生まれた直後から作り始める(したがって、赤ちゃんは生まれてしばらくの間、睡眠覚醒のリズムがもてない)。10歳くらいで分泌量はピークになり、年とともに減少する(老人になると早く目が覚めることの原因の一つ)。

“若返り薬”として米国などではもてはやされている所以である。

なるべく人工的な環境から遠ざけることが、人間の生体のリズムを壊さないことにつながるんですね。


「そうだと思います。電磁波だけではなく、環境ホルモンなどいろいろな因子が胎児期や子どもの時期に複合的に作用して、後々にそれが深刻な健康障害となって現れてくるらしいことが徐々にわかってきています。
妊娠中からできるだけ電磁波の被曝を減らすよう気をつけること。そして生まれた子ども達が人工的な環境にどっぷりとはまってしまうようなことのないよう配慮し、気付かせていくこと。それが子育てをする上で大切なことの一つでしょう。
そして、公衆衛生に携わる人たちに電磁波問題についてもっと関心をもってほしいと思っています。」


2003年10月掲載 2005年9月更新