「改訂版」宇都宮市教育委員会シックスクールマニュアル-7 | 化学物質過敏症 runのブログ

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(3)業者による施設の清掃
通常の清掃では,落ちない汚れ等を除去するため,業者による清掃を実施する場合は,薬剤を使用する場合がある。
しかし,薬剤等を使用する場合は,できる限り児童生徒等に影響を与えないよう,作業時期や時間帯等についても配慮するとともに,作業においては換気を十分に行うよう委託業者へ指示する。
Point
教委・教育委員会が外部に委託する清掃等については,薬剤を使用する場合,化学物質の発散量が少ないものを使用するよう指示し,できる限り児童生徒等に影響を与えないよう,作業時期や時間帯等についても配慮する。
学校・清掃作業後,十分に換気を行うようにする。
・化学物質過敏症の児童生徒の在籍する学校にあっては,必要に応じ,当該
児童生徒の保護者に情報提供等を行う。

(4)施設の補修
小規模な補修などであっても,シックスクール問題が発生する懸念があるので,使用する塗料,
接着剤等はその成分を確認し,ホルムアルデヒドやトルエン等の化学物質ができるだけ少ないも
のを使用する。
Point
教委・教育委員会が外部に委託する補修については,仕様書に化学物質の発散量が少
ないものを使用するよう明記する。
学校・学校が依頼する小規模な補修についても,化学物質ができるだけ少ないものを
使用するよう配慮する。
・化学物質過敏症の児童生徒の在籍する学校にあっては,必要に応じ,当該児童
生徒の保護者に情報提供等を行う。

(5)換気
教室の温熱環境や空気清浄を保持するためには,外気と教室内の空気を常時入れ替える必要が
ある。「学校環境衛生基準」(平成21 年4 月施行)における「教室等の空気」の検査項目の中でも
二酸化炭素濃度の低減化は重要であるので,換気の指標として換気回数を定めている。学校では
児童生徒等の呼気からの二酸化炭素の発生量に注目し換気回数を定めているので,休み時間はも
とより,授業中にも換気をしないと基準値は達成されない。
①換気が必要な時期
薬剤使用、床ワックス塗布、ペンキ塗装等の直後
施設管理の一環として,殺虫剤や清掃剤等の薬剤使用,床ワックスの塗布,ペンキ塗装等の補修工事等を行った後は,室内空気中の化学物質濃度が高くなっていることがあるので,自然換気の場合は通風を考慮した窓の開放を行い,換気扇等の機械換気設備が設置されている場合は換気設備の連続運転を行うなど,十分な換気を行う。
なお,換気設備にフィルターが付いている場合は,定期的にフィルターの清掃等を行う。

休日後
休日後の教室は,室内の化学物質濃度が高くなっていることがあるので,使用開始前に通風を考慮した窓の開放を行うなど十分な換気を行う。
特に,長期休業あけの場合は,使用開始前に十分な換気を行うことが不可欠である。

②換気が必要な場所
特別教室
音楽室,理科室,パソコン室などの特別教室は,普通教室と比べて児童生徒の利用頻度が低いため,換気が不十分となることが多い。当該教室の使用開始前に,通風を考慮した窓の開放を行うなど十分な換気を行う。

保健室
保健室は,児童生徒等がけがや体調が悪くなったときに利用する重要な施設であるが,消毒薬などの応急処置用薬品類があるため,独特の臭いがある。
児童生徒等が保健室に入室することによって,さらに具合が悪くなることのないよう,保健室の備蓄薬品類の保管に留意し,通風を考慮した窓の開放を行うなど十分な換気を行う。
また,保健室の布団類は,よく乾燥させるなどダニ対策を講じ,ダニアレルギーの予防に努める。
③冬期の暖房
ストーブからの排気を室内に出さない強制給排気式を採用する。しかし,点火・消火時には,不完全燃焼ガスが室内を汚染することがあるので,一定の時間ごとに通風を考慮した窓の開放を行うなど十分な換気を行う。
Point
教委・ストーブについては,排気を室内に出さない強制給排気式を採用する。
学校・ストーブの点火・消火時には,不完全燃焼ガスが室内を汚染することがあるので十分な換気を行う。
・教室等の換気は,「学校環境衛生基準」に定められているので,学校薬剤師の助言のもと,これを遵守する。