汚泥肥料中の重金属管理手引書Q&A2 | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

問5.品質管理責任者の行う主な業務と品質管理に関して専門的な知識が必要であることと記載があります。
品質管理者になるためには何か資格が必要ですか。

答)特別な資格は必要としていません。ただし、肥料の品質を管理する責任がありますので、肥料取締法や公定規格などに関して、最低限の知識を持っていただくことをお願いします。

問6.品質管理責任者は専任でなく兼務でも構わない、施設の管理受託者でも可能とありますが、そもそも市(町役場)の下水処理場には常駐する人がいないので、品質管理を行うことは困難です。
どのような対応をすれば良いでしょうか。

答)処理場に常駐する人がいない場合、施設の管理責任を持つ市役所(町役場)の担当部署で、責任を有する方を品質管理責任者として下さい。
問7.検査対象ロットについて、「ロットとは同一性状と見なせる。」との記載
がありますが、当処理場では毎日発生する汚泥は、数日から2週間程度た
い積しまとめて出荷しています。
同一性状ではありませんが、置き場がないので毎日の汚泥を分けること
が出来ません。2週間分を1ロットとして良いでしょうか。
答)自主的な品質管理のために検査を行っていただきますので、2週間分をまとめたものを同一ロットと判断して混合し、これを検査分析用として取り扱っていただくことで結構です。

問8.測定は、許容値を超える可能性の高い重金属を優先して下さいとありますが、どの成分が可能性があるか分かりません。どのように決めればよいのでしょうか。

答)可能であれば初回から3回目くらいまでは6成分を測定して、許容値を超える時期があるか、原料変化がなく基準値を超える可能性がないかどうかの確認をして下さい。その結果により、6成分の中から検査で除く成分を決めて下さい。

問9.汚泥肥料のサンプリング中に汚泥肥料を吸い込んだ時、職員に健康被害は生じないのでしょうか。

答)生産した汚泥肥料が公定規格を満たし安全であることを確認するためのサンプリングになりますので、健康被害が生じないとはいえません。このため、サンプリング時には粉塵等の吸引が生じないよう防塵マスク等の防護具の着用の必要があります。また、重金属等が基準値以下であったとしても作業時には、健康被害を防止する観点から必要に応じた防護具の着用をお勧めします。

問10.サンプリングした試料を入れたビニール袋には、記載例にある項目は全て必要なのでしょうか。
年に1回程度のサンプリングなので、一部の記載にしたいと思います。

答)記載は例なので、別のサンプルと区別できれば省略していただいて結構です。

問11.年間の検査回数を決める場合に、ロット間変動があるかどうかを把握するとの記載がありますが、ロット間変動とはどのような意味でしょうか。
また、年間の変動が大きくなった場合とはどのような時期でしょうか。

答)ロット間変動とは、生産された汚泥肥料の「品質」が大きく変わることです。
例えば、下水処理場で雨水と下水を一緒に処理(分流式ではなく合併式)をしていれば、雨の多い時期と冬などの渇水期では、処理する原水量が異なり排出される汚泥の質・量は変わります。

この場合はロット間変動があると言えます。
また、温泉地などの保養施設がある下水処理場では、分流式でも繁忙期と閑散期では下水の流入量も異なるので、季節間変動があります。これは、同じ下水処理施設でもロット間変動があると言えます。

問12.手引書では、インクリメントスコップによるサンプリングを推奨して
いますが、どこで入手できるでしょうか。これ以外のサンプリング器具を使
用する場合は、分析値の検証のために使用した器具を詳細に記載することとされていますが、この意味がよく分かりません。

答)インクリメントスコップは分析に使うためのサンプルが全体を代表したものとなるように工夫された器具です。


JIS(日本工業規格)によって、サンプルの粒度に対応して、型番を決めており、インターネットなどでも購入できます。
なお、手引書により推奨しているのは、先のとがっていない40号インクリメ
ントスコップとなります。
別のサンプリング器具を使用すると、代表となるサンプリングができたのか、確認が必要なため、その器具の大きさや形状などの記載をお願いしました。

問13.分析を依頼する試験所は、どの様な機関を選定すれば良いのでしょう。

答)○市の入札では条件を記載する必要がありますが、分析機関の技能評価方法をそのまま記載すれば良いのでしょうか、具体的に教えて下さい。答)入札の条件は、○市が求める条件が手引書に記載された技能評価方法と内容が合致していれば、これを用いて下さい。また具体的な精度管理方法ですが、市販の認証標準物質やそれと同等の精度をもつ標準物質を用いるなど、入札条件には「分析値を出す際には精度管理が必要です。」との記載をすることをお勧めします。
また、分析機関を選定する際には、分析成績を出すだけでなく分析値の意味を丁寧にしてくれる分析機関を選定することをお勧めします。

なお、分析機関の技能評価方法について、必要に応じてFAMICにご相談いただければ、対応致します。