おもな症状
慢性疲労症候群の症状について解説します。
疲労や痛み、不眠、精神・知的活動障害などの代表的な症状を説明しています。
慢性疲労症候群の主な症状
慢性疲労症候群の患者にみられる症状には、大きくわけて次の5つが挙げられます。
疲労感
痛み
睡眠障害
精神障害
知的活動障害
ここでは、それぞれについて説明していきます。
疲労感
とても重い疲労感があり、それが6ヶ月以上続くことが慢性疲労症候群と認められるための要件のひとつです。
日常的な動作や作業だけでもぐったりとしてしまい、日常生活に影響を及ぼすほどの疲労感です。
運動や頭痛、ストレスなどでさらに悪化すると考えられています。
疲労感には個人差があり、何とかからだを動かすことができる人から、寝返りさえ打てないというケースまであります。
痛み
筋肉痛や関節痛だけでなく、頭痛や咽頭痛、腹痛などを引き起こします。
また、顔のこわばりなども報告されています。
リンパの腫れなども起こり、とても苦痛な状況が続きます。
睡眠障害
不眠や過眠など、睡眠に関する異常が見られます。
熟睡ができず、はっきりとした夢を見ることも多くなるようです。
また、睡眠をとっても疲労の回復が十分でなく、倦怠感が残ってしまいます。
精神障害
神経伝達物質の低下などから、抑うつ状態を引き起こすと言われています。
ただ、うつ病とは違った病気であることもわかっています。
さらに感情が不安定になり、不安感や錯乱、興奮などの状態になりやすくなります。
知的活動障害
脳機能の低下や精神障害により、思考能力や記憶能力が低下します。
健忘などを引き起こすこともあります。
「慢性疲労」との違い
「慢性疲労症候群」と「慢性疲労」は異なります。
どちらも疲労感が抜けず、慢性的に疲れた状態になるもの。
ですが、慢性疲労症候群は疲労の回復が非常に難しくなる病気です。
珍しい病気ではありますが、この病気にかかっていないという可能性はゼロではありません。