微小粒子状物質(PM2.5)に関するよくある質問(Q & A)3 | 化学物質過敏症 runのブログ

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Q. 「暫定的な指針となる値」を超えた場合は、運動会等の屋外での行事は中止する必要が
ありますか。


A. PM2.5 濃度が注意喚起のための暫定的な指針となる値を大きく超えない限り、運動会等の屋外での行事は中止する必要はないと考えられます。
これは、「長時間の激しい運動でない限り換気量は大きく増加せず健康影響の可能性も高くないこと、及び当該行事を中止することによる社会的影響が大きい」ことを考慮したものです。

但し、呼吸器系・循環器系疾患を有する者、小児などは、健康な成人に比べ影響を受けやすく個人差も大きいと考えられるため、普段から健康管理に努めるとともに、PM2.5 濃度が高い場合には、個人の体調に応じてより慎重に行動することが望まれます。
また、運動会等の主催者は参加者に事故等が起こった場合に備えて、養護教諭等の配置や緊急に受診できる医療機関を確保するなどの配慮が必要と考えます。

こうした配慮は特別なものではなく、PM2.5 濃度の高低に関わらず、このような行事を開催する場合、主催者が通常取るべき措置と考えます。
なお、「大きく超える場合」の具体的な値については、専門家会合においても「現段階では高濃度域での健康影響に関する十分な科学的知見がないため、具体的な値を示すことは困難」という結論でしたが、米国の空気質指数(AQI)を参考にすると、日平均値が140~150μg/m3 を超える場合、すべての人は長時間の激しい運動や屋外活動を中止すべきとのアドバイスがなされています。


Q. 「屋外での長時間の激しい運動」とは、どのような運動を指しているのですか。


A. 一概に明示することは困難ですが、マラソン大会のように呼吸器系への過度の負担が長時間続くような運動が想定されます。
運動会等の屋外活動は、長時間の激しい運動にはあたらないと考えています。


Q. 窓の開閉でPM2.5 の影響はどれほど違うのですか。


A. 窓の開閉による屋内濃度への影響を定量的に示した資料はありませんが、窓を開けておくと屋内のPM2.5 濃度は屋外のPM2.5 濃度と同等の値になると推測されることから、窓の開閉や換気は必要最小限にすることにより、外気の屋内への侵入をできるだけ少なくし、その吸入量を減らすことは有効な対策と考えています。


Q. マスクの着用は有効ですか。

A. 微小粒子状物質(PM2.5)に対して、一般用マスク(不織布マスク等)の着用により、ある程度の効果は期待できますが、PM2.5 の吸入防止効果はその性能によって異なると考えられます。

また、医療用や産業用の高性能な防じんマスク(N95※1 やDS1※2 以上の規格のもの)は、微粒子の捕集効率の高いフィルターを使っており、PM2.5 の吸入を減らす効果があります。

但し、マスクを着用する場合には顔の大きさに合ったものを、空気が漏れないように着用しなければ、十分な効果が期待できません。

一方、着用すると少し息苦しい感じがあるので、長時間の使用には向いていません。
※1 米国の規格に基づきNIOSH(米国労働安全衛生研究所)が認定したマスク。
※2 労働安全衛生法に基づく国家検定に合格したマスク。DS1 やDS2 などの種類がある。