・運動のガイドライン
あなたの運動プログラムを作成するとき、次の一般的なガイドラインを考慮してください。
1. 運動プログラムを個々のニーズに合わせる。
CFSと線維筋痛に対する運動プログラムは各人の独自の状況に合わせて用意されるべきです。
運動のタイプ、持続時間と激しさはあなたの疾患の重症度に依存するであろうし、また、CFSあるいはFMのどちらにかかっているかによって、異なるでしょう。
あなたの運動耐性は一日の時間帯によって変わるかもしれません。
それで、運動するときに自分の制限がどのように影響を受けているかを理解することは重要です。
2. 現実的な目標を設定する。運動はCFS と FM 患者では健康な人とは違う目的があります。
健康な人は、マラソンのようなイベントのためにトレーニングするか、あるいは体を鍛え上げるために努力するかもしれません。
この人たちは目標を設定して、そして無理することができます。
このようなアプローチは、CFSと線維筋痛の人々の症状をより悪くする可能性が高いです。
CFSのための適切な運動目標は、日常活動をより容易にするのに十分な体調の良さを改善することでしょう。
線維筋痛のためには、運動を使って硬直と疼痛を減らすことが現実的です。
3. 少ない量で、ゆっくり始める。
症状を強めることのない、安全レベルの運動を見付けることから始めます。目標は、1週間に数回することができる持続可能なレベルの運動をすることです。
あなたは自分の柔軟性を高めるために、ストレッチング、ヨガ、あるいは太極拳を試すかもしれません。
筋力トレーニングのためには、軽量のウエイトを使うか、あるいはアイソメトリック運動とアイソトニック運動を使います。
(アイソメトリック運動は、関節を動かさずに、筋肉を短時間緊張させることを伴います。アイソトニック運動は関節運動を伴います)。
持久力のカテゴリーでは、CFSとFMの多くの人々はウォーキングと水中運動のプログラムを使います。
一部の人々にとって、少ない量で始めることは一つのセッションあたりわずか1分あるいは2分の運動を意味するかもしれません。
かなりの期間、同じ持続時間の目標を保持して、そして、体によって許容されるまで、非常に徐々に持続時間を増やすことが普通賢明です。
1日30分のような最終的な合計を目指して、合計の運動時間を多くのより短いセッションに分割してもさしつかえありません。
30分のルーチンにだんだん近づくのに6カ月から1年を要するかもしれません。
一部の患者にとっては、30分は現実離れした目標です。
4. 自分を監視する。
1を休息しているとき、10を想像することができる最大の運動と考えると、ほとんどの患者の運動の激しさは4から5の範囲にあるべきです。
適切なレベルの有酸素運動をしているかどうかを決定するためにしばしば使われる基準は、トークテストです。
あなたは運動している最中に会話を続けることが可能であるべきです。
運動が終わった数時間あとまで疼痛が続くならば、あなたのプログラムの運動の激しさと長さを変えて実験してください。
運動の前と冷えたあとに、熱あるいはマッサージを試みることによって疼痛を減らすことができるかもしれません。
熱パッドの熱気、あるいは温水(シャワーあるいは入浴)で血流を増やします。
氷パックの冷気あるいは冷凍野菜のバッグで炎症を減らします。
プログラムを評価して、そして問題を解決するために、自分の運動と結果を記録することを考慮してください。
時間と運動の持続時間、そしてその激しさと症状レベルを運動前、最中、後、そして次の日も記録します。
あなたは10ポイントのスケールを使うか、あるいはL(低い)、M(中ぐらい)、H(高い)を使って症状を書き留めることができます。
日記は運動の影響を見るのを助けることができます。運動の影響は数時間後あるいは1日後さえ遅れて現れるかもしれません。
がんばって続ける:長期にわたる運動
運動の恩恵は、規則的に運動する人たちに対して最も大きいです。
以下に、運動プログラムを忍耐強く続ける方法のための幾つかのアイデアがあります。
1. 楽しく運動をする。
あなたがしている運動が好きであるならば、運動プログラムをこつこつ続ける可能性はより大きくなります。
あなたがやっていて楽しい運動の形を見いだしてください。音楽を聞くか、あるいは他の方法で気を紛らすことによって、あなたの時間をよりいっそう楽しくし過ごしてください。
2. 適切な運動環境を見付ける。
1人で運動する決意をするのに苦労をしているならば、友人と運動するか、あるいはクラスに参加してください。
運動しながら、誓いを立てて、社交的に付き合うことは、あなたが続けるだろうという見込みを増やす両得の方法です。
3. 記録をつける。
記録をつけることによって、自分をやる気にさせることを考慮してください。目標を設定することと、経過を測定することは、プログラムをこつこつ続けるのをしばしば助けます。
また、運動日記をつけることは、自分に責任があると考える一つの方法です。