第8章 制限(エネルギーエンベロープ)を見付ける | 化学物質過敏症 runのブログ

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・出典:慢性疲労症候群(CFS)入門
http://spinozafj.web.fc2.com/mangcfs.html

第8章 制限(エネルギーエンベロープ)を見付ける

CFSと線維筋痛症の多くの人々が push and crash(プッシュ・アンド・クラッシュ)の繰り返しに巻き込まれたと思います。彼らの症状と、症状に対する反応とが互いに影響し合い、彼らを、フラストレーションを引き起こすループに巻き込んだままにします(図参照)。

症状が軽いと、できる限り多くのことをするよう「強く求め(push)」、そしてやり過ぎます。

しかし、やり過ぎは症状を悪化させ、そして「壊れます(crash)」。症状が悪化したので、不快感を軽減するために休息を取ります。

休息を取れば、疼痛・疲労などの症状が軽減されるので、これは通常うまくいきます。

しかしその一方、休息している間に全く何もしなかったことで、もどかしさを覚え、遅れを取り戻すためにもう一回過活動に陥ります。

今度はこれが原因で、症状の増悪を引き起こし、もう一度クラッシュします。

症状に応じて生活すると、症状が悪化した状態と長時間の休息とが交互に起こる、目まぐるしい変化の繰り返しにやる気をそがれ、人々はコントロールできないと思います。

この繰り返しは特に、CFSの人々をいらいらさせます。

なぜなら、少しの活動で、活動とは不釣り合いな症状の増悪をしばしば引き起こすと分かるからです。


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プッシュ・アンド・クラッシュの繰り返し

プッシュ・アンド・クラッシュの繰り返しを引き起こさずに済む方法があります。ペーシングです。

ペーシングは、自分の制限を理解することと、その制限に適応することを必要とします。

ペーシングを用いれば、より安定した、予想通りの生活を送ることができます。

また、疾患があなたをコントロールしているのではなく、あなたが疾患をコントロールしているという感じを与えてくれるので、あなたは症状に応じて生活するのではなく、計画的に生活を送ることができます。

この章は、目まぐるしい変化の繰り返しから抜け出すための二つのステップ、その第一のステップ、自分の制限を見付けることを記述します。

次章から、制限にうまく適応するための実際の戦略を見ていきます。

制限について考える五つの方法

さまざまなイメージ、比喩、アイデアを使えば、制限とその制限内の生活について考えることができます。以下は、CFSとFMの人々に役立った五つの方法です。

エネルギーエンベロープ

あなたの生活が、三つの要素で構成されていると想像してください。

その一つは「利用可能エネルギー」です。

あなたが事を成し遂げるためのエネルギーです。

そして、これがあなたのエネルギーエンベロープです。

エネルギーエンベロープはわずかで、休息と食物によって補給されます。

疾患にかかって、あなたのエネルギーエンベロープは減ったはずです。

たいていは、少なくとも半分になります。

二つ目の要素は「消費エネルギー」です。

あなたが身体的・精神的・感情的な労作で失うエネルギーです。

これは、あなたが事を成し遂げるための資源です。

三つ目は、あなたのもろもろの「症状」です。

疲労、睡眠不足、疼痛、頭にかかったもやなどです。

この考えでは、利用可能エネルギーよりもエネルギーを消費すれば、症状を悪化させてしまうでしょう。

このことを「エネルギーエンベロープの外で生活する」と言います。

これは通常、プッシュ・アンド・クラッシュの繰り返しを引き起こします。

ペーシングがほかにとりうる方法を示します。

ペーシングは、消費エネルギーを利用可能エネルギーの制限内に保つことによって、エネルギーエンベロープの中の生活を可能にするための戦略です。五つのアイデアの中で、このアイデアが我々のお気に入りです。