第1章 慢性疲労症候群と線維筋痛症-2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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疾患と他の因子と相互作用

同じ相互作用のパターンはストレス(Stress)についても当てはまります。

毎日症状を抱えて生活すること自体がストレスです。

さらに、疾患は、しばしば財政(Money)を圧迫し、人間関係(Relationships)を複雑にし、将来に関する不安を大きくします。

このようにして、疾患はストレスを増やします。

しかし、ストレスが、今度は症状を悪化させます。

ストレスが、あまり多くなくても、症状がひどく悪化することがあります。

さらにもう一つ例を示すと、疾患と感情(Emotions)の相互作用があります。心配、怒り、憂鬱、そして悲嘆のような感情は、重い病気がもたらす様々な中断・不安に対する、ふつうで無理からぬ反応です。

CFSと線維筋痛症では、体調が悪いときに特にこれらの反応が強いかもしれません。

なぜなら、この二つの疾患は感情を以前より強くし、感情をコントロールするのをいっそう難しくするからです。

感情の強さは悪循環を引き起こすことがあります。

疾患が感情を強めて、次に、今度は感情が症状を悪化させるという悪循環です。

例えば、人は憂鬱になると皆、わずかな痛みに弱くなります。

また、怒りはふつう筋肉の緊張を生むので、怒りが痛みを強めることがあります。

悪化した症状は、今度は、もっと多くの心配と悲観を生み出します。

疾患と人間関係、疾患とお金の間にも、同じような相互作用があります。

誰かが長期間病気だと、しばしば人間関係が悪くなります。

病人はずっと不快で、元気がなく、他の人たちも生活が中断するからです。

しかし、理解されていないと思う、あるいは見捨てられるのではないかと心配する、というような人間関係の問題は、新たなストレスを生み出し、今度はストレスが症状を悪化させます。

また、疾患は収入を減らすので、財政に影響を及ぼします。

そして、財政的な心配事がストレスを増やし、結果的により重い症状をもたらします。

要約すると、CFSや線維筋痛症になると生活がすっかり変わってしまうので、その影響は広範囲にわたります。

影響は単なる内科的な疾患よりも、もっと多いです。

これらの疾患を管理するプランは、その症状だけでなく、そのすべての影響に取り組むものでなければなりません。

第三に(最も重要です)、慢性疲労症候群と線維筋痛症は、これらの疾患に対する行動と考え方に左右されます。

一例は、疾患が課した制限をどう受け入れるかです。

一つのよくある反応として、症状が重いときと休息しているときの間を行ったり来たりする、プッシュ・アンド・クラッシュ(push and crash)の傾向があります。

症状が強いと寝ます。

症状が和らぐと活動を再開しますが、そのあと、症状が悪化して再びベッドに戻ることを余儀なくされます。

第3部で説明するペーシングが、ほかにとりうる方法を示します。

ペーシングを利用することで、プッシュ・アンド・クラッシュを、もっと安定した予想どおりの生活に換えることができます。

これまでのところ、CFSあるいは線維筋痛症のどちらにも治療法がない一方、他方この二つの疾患に対する行動と考え方は、症状と生活の質に大きな影響を及ぼし、しばしば医学的治療より大きな効果があります。

Charles Lapp 医師は「主治医にできることは限界があります」と言います。これらの疾患から回復するカギは、「疾患を受け入れることと、ライフスタイルの変化を用いて疾患に適応することであり、それは医学的治療では到底及びません」と言います。

この本の中の自主管理アプローチは、病状軽減を進め、場合によっては回復さえ促すことできる対処手段を提供します。

来る章は、前より気分が良くなるために、あなたができる多くのアイデアがあります。

それらの戦略を使えば、痛みと不快を軽減し、病状をいっそう安定させ、肉体的・精神的苦痛を軽減することができ、我々がクラスで何度も見てきたように、病状が改善するかもしれません。