その3:保土ヶ谷高校シックスクール事故の顛末記 Ⅵ | 化学物質過敏症 runのブログ

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■ダイヤ分析センターによる「小型チャンバー法」で検出された揮発性有機溶剤の考察
(小型チャンバー法とは、実際の居室を想定して、換気を行いながら建築材料から放散される揮発性有機化合物の濃度を測定するもの)

 ダイヤ分析センターが2005年3月22日から24日に行った、防水剤から検出した有機溶剤の主な濃度を示す。

検査記録では、脂肪族炭化水素類13品目、芳香族炭化水素類12品目、テルペン類3品目、ハロゲン類11品目、エステル類2品目、アルデヒド・ケトン類5品目、アルコール類その他4品目がTVOCとして報告されている

合計52品目。(数値は四捨五入。単位はμg/m3)。


◆クラック補修材(オートシーラー): TVOC=22,600 脂肪族炭化水素類=1,352(デカン=162、ウンデカン=1090,ドデカン=92)芳香族炭化水素類=2,482(キシレン=29,m-エチルトルエン=186,p-エチルトルエン=75、1,3,5トリメチルベンゼン=198,O-エチルトルエン=22、2,1,2,4-トリメチルベンゼン=1,050,1,2,3-トリメチルベンゼン=620,1,2,4,5-テトラメチルベンゼン=285)。TVOCのうち品目不明83%。


◆下地調整剤(ビックサンコート):TVOC=402、エステル類の酢酸エチル=41


◆防水プライマー(USウレタンプライマーAB):TVOC=9570、芳香族炭化水素類=9607(エチルベンゼン=4130、キシレン=5410)、エステル類・酢酸エチル=79、酢酸エチル=7。エチルベンゼン(MSDSでは記載がない)が高濃度であった。


◆防水剤(US-100AB):TVOC=1460、脂肪族炭化水素類=70(ウンデカン=444)、芳香族炭化水素類=153(1,2,4-トリメチルベンゼン=60)


◆プライマー+防水剤:TVOC=12200 、芳香族炭化水素類=11122(エチルベンゼン=4400、キシレン=6530、1.2.4-トリメチルベンゼン78)、エステル類・酢酸エチル=127


◆プライマー+防水剤+トップコート: TVOC=104000、脂肪族炭化水素類=215(ノナン=102、デカン=66、ウンデカン=43)、芳香族炭化水素類=57955(トルエン=13200、エチルベンゼン=18100、キシレン=26400、m-エチルトルエン=51、p-エチルトルエン=29、1,2,4-トリメチルベンゼン=104)、エステル類=15500(酢酸エチル=4300、酢酸ブチル=11200)、アルデヒド・ケトン類=252(アセトン=127、メチルイソブチルケトン=105)、アルコール類その他=3187(エタノール=709、1-ブタノール=2470)

 この他に、教育施設課が提出した安全データシート(MSDS)に記載されず、小型チャンバー法で高濃度の検査結果が出た有機溶剤が17品目あった。