Q8. 我が国でもEU と同様に3種類のネオニコチノイド系農薬の使用
を制限しなくてもいいのですか。
これらの農薬は水稲のカメムシ防除に重要です。
稲の花が開花して受粉し、乳液状のデンプンが籾にたまり始めると、カメムシがこれを好んで吸いに来ます。
カメムシに吸われた米粒は、成熟が止まってしまったり、吸われた痕が黒くしみになったりし、いわゆる斑点米ができてしまいます。
斑点米は、米の商品価値を著しく下げるため、カメムシの防除は米の生産において重要です。
これらの3種類のネオニコチノイド系農薬は、カメムシのような吸汁害虫に対して優れた防除効果を持つ殺虫剤です。
これらの農薬はカメムシ防除に用いられる他の殺虫剤に比べて、人や水生生物に対する毒性が弱いです。
これらの3種類のネオニコチノイド系農薬は、カメムシの防除に使われる他の殺虫剤に比べて、人に対する毒性が弱いので、水田で働く人が自分の健康や米を食べる人の健康を考慮にいれた場合使いやすいのです。
水生生物に対する毒性も弱く、水田の下流に位置する河川や養魚池などへの影響を心配する必要もありません。
他の殺虫剤の中には、油脂に溶けやすく、稲に使用すると稲わらを餌とする家畜の肉などに残りやすいため、使用時に注意が必要なものもあります。
しかし、ネオニコチノイド系農薬は、油脂に溶けにくく畜産物にはあまり残留しません。
ネオニコチノイド系農薬はこのような特性を持っているため、水稲のカメムシ防除の場面で広く利用されています。
我が国では、水稲のカメムシ防除で農薬を使用する時期に蜜蜂の被害が多く報告されています。
我が国では、夏に水稲のカメムシ防除を目的として農薬を使用する時期に、蜜蜂の被害が多く報告されています。
これは、夏には、蜜蜂が利用できる花が少なく、稲の花粉を求めて蜜蜂が水田を訪れることと関連しているのではないかといわれています。
このため、農林水産省は、都道府県を通じて、農薬を使用する農家と養蜂家の間で、巣箱の位置・設置時期や、農薬の散布時期などの情報を交換し、巣箱を退避するなどの必要な対策を講じるよう指導しています。
また、蜜蜂の被害があったときには、養蜂家から都道府県に届けてもらい、まず都道府県の養蜂を担当する部局が被害の状況、ダニ、ウイルスへの感染の有無などを調査します。その結果、農薬が原因である可能性がある場合は、都道府県の農薬使用の指導を担当する部局が周辺農地の農薬の使用状況を調査し、調査結果を農林水産省に報告します。
この調査結果は毎年取りまとめます。また、ある程度以上の事例が集まれば、農薬による蜜蜂の被害の発生要因について詳細な解析を行い、被害を低減する対策の検討に活用します。
カメムシ防除の効果、蜜蜂への悪影響の程度、人や水生生物への影響などのバランスを考慮し、カメムシ防除に使用する農薬の使用方法の変更が必要か検討します。
ネオニコチノイド系農薬は、カメムシに優れた防除効果を持ち、また人や水生生物に対する毒性が弱い特性があることから多くの都道府県で使用されています。
現在のところ、カメムシなどの害虫だけにネオニコチノイド系農薬と同程度の防除効果を持ちながら、蜜蜂への悪影響が全くない殺虫剤は開発されていません。
蜜蜂の被害を防止する観点を含めカメムシ防除に使用する農薬やその適切な使用方法を検討するため、農林水産省は次のような情報の収集と解析を始めました。
・各地域で実施されているカメムシ防除に用いられている防除方法(使用農薬及び使用方法)とその理由について詳細な情報
・ネオニコチノイド系農薬及びその他の殺虫剤について、カメムシの防除効果、蜜蜂に対する毒性、人や水生生物への毒性の比較
・水田で発生している蜜蜂の被害実態
・水田地帯においてカメムシ防除のためにネオニコチノイド系農薬をはじめ各種の殺虫剤が散布される時期に周辺の蜜蜂が受ける影響や農薬の暴露量これらの情報をもとに、ネオニコチノイド系農薬やそれに代わる殺虫剤を用いることによる、防除効果への影響、蜜蜂への悪影響の程度、人や水生生物への影響などのバランスを考慮し、農薬の使用方法の変更が必要かどうかを検討し、必要であれば変更します。
runより:何このネオニコ万歳論(´_`。)
ミツバチは飼い方で何とかしろと・・・そんな事より斑点米売り出してみた方がいいんじゃないだろうか?
虫が試食した安全な米じゃん。
で、作物に残留しやすいと特徴は書かず畜産では残りにくいなどと必死。
農家さんが使わざるを得ない様に仕向けていると思うほどの万歳論ですね。