農薬による蜜蜂の危害を防止するための我が国の取組-8 | 化学物質過敏症 runのブログ

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Q7. これら3種類のネオニコチノイド系農薬は、日本でどのように
使われているのですか。

イミダクロプリド、クロチアニジン、チアメトキサムのいずれも、稲、果樹、野菜などに幅広く使用されています。
これら3種類のネオニコチノイド系農薬は、カメムシ、ウンカ、アブラムシ、コナジラミ、ハモグリガなど、主要な害虫に対して優れた防除効果があります。

これらの農薬を使用することができる作物も、稲、果樹、野菜など幅広く、農家による害虫の防除に欠かせません。
我が国では、農薬を表面に付着させた種子をまくという使い方は害虫対策として一般的ではありません。

粒剤の土壌処理、水で希釈した散布液の茎葉散布、動力散布機につないだホースからの粉剤の散布などの方法で使用されています。
水稲のカメムシ防除に重要な農薬です。
稲の花が開花して受粉し、乳液状のデンプンが籾にたまり始めると、カメムシがこれを好んで吸いに来ます。

カメムシに吸われた米粒は、成熟が止まってしまったり、吸われた痕が黒くしみになったりします。

このような米が混じると、米の商品価値が著しく下がってしまうので、カメムシを確実に防除する必要があります。
これらのネオニコチノイド系農薬は、カメムシのような吸汁害虫に対して優れた防除効果を持つ殺虫剤です。

カメムシの防除に使われる他の殺虫剤に比べて、人に対する毒性が弱いので、水田で働く人が自分の健康や米を食べる人の健康を考慮にいれた場合に使いやすいのです。

水生生物に対する毒性も弱く、水田の下流に位置する河川や養魚池などへの影響を心配する必要もありません。

また、他の殺虫剤の中には、油に溶けやすく、稲に使用すると稲わらを餌とする家畜の肉などに残りやすいため、使用時に注意が必要なものもあります。

しかし、ネオニコチノイド系農薬は、油に溶けにくく畜産物に残りにくいものががほとんどです。
ネオニコチノイド系農薬はこのような特性を持っているため、水稲のカメムシ防除の場面で広く利用されています。
我が国では、このほかにも、4種類のネオニコチノイド系殺虫剤が農薬として登録されています。
我が国では、このほか、ジノテフラン、ニテンピラム、アセタミプリド及びチアクロプリドが農薬登録されています。

これらの殺虫剤も、さまざまな農作物に使用されています。