その2:化学物質過敏症患者の病気に関する思い | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

Ⅱ.方法
1.研究期間と研究対象
2011年7月、化学物質過敏症支援センターに登録しているCS 患者に対してアンケート調査を行った。

用紙の末尾にA4用紙2枚分の自由記載欄を設け、「CS という病気に関する思い」の記述を依頼した。

8月末までに250通の返信があり、その中から自由記載欄への記述があった50例を選んで記述内容の分析を行った。

2.分析方法
生データ(記述文章)を切片化し、病気に関する思いに限定した切片をコード化して同じ意味のカテゴリーに分類した。

その後、各カテゴリーの抽象度を上げて、小カテゴリー、中カテゴリー、大カテゴリーを導き出し、それらのカテゴリーの関連性を検討した。

3.倫理的配慮
本研究のアンケートは、ケナフ用紙にVOC(Volatile Organic Compound)フリーのインクを使用することによって、研究参加者の揮発性有害化学物質への曝露に配慮した。

また、本研究は、三重大学医学系研究科研究倫理委員会の承認を得た上で行い、研究参加者の回答欄への回答と返信をもって同意を得たものとした。

Ⅲ.結果
1.対象者の概要
対象者の概要を表1に示した。
表1 対象者の概要
特性    
N
性別
   男性3
   女性47
年齢(歳代)
   10-19 2
   20-29 0
   30-39 6
   40-49 15
   50-59 14
   60-69 9
   70-79 4
病歴(年)
   ≦5 16
   6-10 16
   11-15 10
   16-20 2
   21-25 2
   26≦ 3
   不明1
病名
   SHS* 1
   CS** 17
   MCS*** 32
* SHS: シックハウス症候群
** CS: 化学物質過敏症
** MCS: 多種類化学物質過敏症