しろあり防除施工における安全基準(8章まで)5 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・4.保護具及び処理機械
(1) 保護具
a.作業衣及び腕カバー
作業衣は仕事をするための機能、身体の保護、作業をする時の制限等を配慮して選ぶことが望ましい。
ア.布地 :防水加工を施した材質で、薬剤の吸収・浸透性が少なく、織り目の細かい、洗濯可能なものを選ぶ。
イ.型 :繋ぎの長袖とする。
ウ.手入れ:毎日あるいは作業毎に取り替え、ポリ袋などに入れて持ち帰り、洗濯する。
b. 作業帽子
飛散する薬剤が頭部にかかるのを防ぐために帽子を着用する。材質は次のものが望ましい。
ア. 薬剤に侵されないもの。
イ. 防水加工が施されており、薬剤が浸透しないもの。
ウ.洗濯できるもの。
通常の作業では前述の帽子でよいが、建築現場において、上方で作業を行っている所で薬剤処理などの作業を行う時は、物体の飛来や落下による危険を避けるため、法律で定められている保護帽子を着用すること。
c.保護メガネ
保護メガネは、各自専用のものを使用し、作業に支障がないように、視野を妨げる
ことがなく、軽く、違和感のないものがよい。次のことを考慮に入れて選定し、装着する。

また、メガネの周囲から薬剤の浸入を防ぐ構造のゴーグルがよい。
ア.メガネを掛けた時、よく見えること。
イ.メガネを掛けた時、軽くて、しっくりしていること。
ウ.薬剤に侵されない材質であること。
エ.汗などでレンズが曇りにくいもの。
オ.皮膚に触れる部分には、吸油性の材料が使用されていないもの。
カ.コンタクトレンズは材質によっては薬剤を吸収する性質があるので,コンタクトレンズは着用しないこと。
d. 保護マスク
散布時の暴露による薬剤の体内浸入量は、呼吸による吸入量が皮膚からの吸収量より多いと言われている。

従って、飛散する薬剤を吸入しないようにマスクを掛けることが作業時の安全対策の重点項目になる。

市販されているマスクには、口過式の防塵マスク、簡易防塵マスク、電動送風機付防塵用保護具、及び防毒マスク(厚生労働大臣が定める)や供給式のホースマスクやエアーラインマスク等がある。
捕集効率が高く、面体と顔面の密着がよく、かつ息苦しくなく、装着が簡単で、視野が広く、使いやすいマスクを着用するのがよい。
e.作業靴
化学品や石油製品に強い材質で、作業性のよいものを選ぶ。長さは足首から膝の半分以上の長靴が望ましい。
f.ゴム手袋
化学薬品や石油製品に強い材質のものを注意して選ぶ。

たとえば、合成ゴム製などの手袋で,長さは薬剤が漏洩した場合でも保護できるように、少なくとも肘の半分位まで覆われるものが望ましい。

特に、耐溶剤性、耐薬品性の高いものを装着すべきである。
(2) 電動工具使用に当たっての注意事項
a.電動工具を使用する時は、必ず事前に点検し,安全装置、ケーブル等に異常を認めた時は、直ちに補修または取り替えること。

また、電力の容量を確かめ、規定量以下で使用すること。
b.使用に当たっては、安全装置の作動を妨げるような固定をしてはならない。
c.無理な姿勢での使用は極力避け、軍手や作業服、雑巾等の巻き込みに十分注意する。
d.感電事故防止のため、下記の点に注意する。
ア.発汗し易い夏季及び発汗を伴う作業では、感電防止用漏電遮断装置を取り付ける。また金属ケースをアースする。
イ.二重絶縁構造の電動工具を使用する。また充電部に電線金具などが露出しないようにする。
ウ.電動工具、コード等の損傷、絶縁性能(わずかなゴミなどが機器に溜まらないようにする)等について常時点検をすると共に、使用前に十分注意して点検、補修する。
エ.感電の危険性及び安全対策に関する教育の徹底を図る。
e.油溶性薬剤に使用されている溶剤は、静電気を帯電しやすく、引火点も低いため爆発火災の原因になるので、下記の点に注意する。
ア.危険物を取り扱う時、静電気を発生する機器には、静電気を除去する装置(アースなど)を設ける。
イ.灯油等静電気の発生する恐れのある液体を運搬する移動タンクには、アースを設ける。
ウ.上記液体を注入管によって注入する時は、注入管の先端をタンクの底部につける。
エ.人体の帯電を防止するには、静電靴を使用する。
(3) 処理機器の安全注意
a.動力噴霧器
ア.ポンプ部の吸水室、排水室、シリンダー及び空気室は全砲金製の良質材料のものを選ぶ。
イ.プランジャー、弁類は耐蝕・耐磨耗性の優れた18.8ステンレス鋼を使用する。
ウ.吸水口を太くし、排水に至るまで、細部にわたり水の流れを良くする。
エ.高圧、高速回転でも非常に静かで弁の耐久性の高いものを選ぶ。
オ.回転部のクランクシャフトは強力なベアリング及びベアリングカバーで支えられ、長時間、高圧運転にても耐久性の良いもの。
b.運転前の注意
ア.各部のボルト、ナットの弛みを点検する。
イ.クランクケースのオイルはオイルゲージの中央部まで入れる。
ウ.グリスカップにはグリスを十分詰める。
エ.給排水ホースのパッキングの有無を確かめ、強く締めておく。
オ.プランジャーカバーを外し、グランドの弛みを点検する。
カ.元コックには噴霧ホースを接続し、元コックを閉じる。
キ.調圧弁の調圧ネジは低圧にもどしておく。
ク.排圧レバーを不加圧状態にする。
ケ.運転開始には、戻りホースより水が脈動なしで流出すれば正常運転である。
コ.排圧レバーを加圧状態にする。
サ.調圧ネジを廻し作業圧力まで下げる。
シ.元コックを開いて作業を開始する。
ス.一時噴霧作業を中止する時は、排圧レバーを不加圧状態にする。
セ.コードリールを使用する時は、コード全部を引き出して使用する。
ソ.実圧低下の恐れがある時は、調圧器(トランサー)を使用する。
c.噴霧器の作動不良と対策
ア.給水ホースの締めつけが確実でないと、空気を吸い込み十分の性能がでない。
イ.グランドは強く締めすぎるとパッキンの磨耗が早くなる。
ウ.調圧弁の調整が不確実な場合及び内部の弁に異物が入っていると、吸水に異常脈動を生じる。
エ.必ず元コックを締めて調整する。
圧力計の指針が上がらない場合は、圧力計自体の故障、圧力計元部のパッキン詰まり、調圧弁球弁に異物が引っ掛かっている時,給排水弁が磨耗している時にも起こる。

ストレーナーの目詰まりにも起こるので,良く手入れする。
オ.空運転は2分以内とし、水が機内に残ると冬季氷結破損の恐れがある。
d.運転停止の注意
ア.作業終了後、運転停止前には必ず清水運転を5分以上行う。
イ.ゴミこしを水中より取り出し、空運転を行い、ポンプ内の水を除去しておく。
ウ.各部の点検を行い、布切れで付着した油、薬剤等を拭き取り保管する。
5.施工上(工法上)の心得
(1) 木部処理
a.塗布法
ア.薬剤の入った容器はその旨の表示をし、誤用しないように注意する。また,つまづいたり、転倒させたりしない。
イ.薬液が刷毛やローラを伝わって、作業者の身体の方に垂れたり,流れだしたりしないように注意する。
b.吹付け法
ア.処理作業場に囲いを設けるなどして、処理の対象外の方向に薬液が飛散しないように十分注意する。
イ.風向きに注意し、なるべく風上に立って作業する。
ウ.噴射口は決して人のいる方向に向けないこと。また、むやみに噴霧器を振り回さないようにする。
エ.作業中に、噴射口やホースなどの接続部、欠陥部などから薬液が漏れだした時は、直ちに作業を中止し、修善するか、正常なものと取り替えてから作業を開始する。


runより:これは作業者向けですが自己防衛の仕方でもあります。

防衛戦は化学物質過敏症にとって非常に大事です。