しろあり防除施工における安全基準(8章まで) | 化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 runのブログ

化学物質過敏症 電磁波過敏症 シックスクール問題を中心としたブログです

出典:社団法人日本しろあり対策協会

・しろあり防除施工における安全基準
平成22年10月
社団法人日本しろあり対策協会
http://www.hakutaikyo.or.jp/boujo/files/anzenkanri.pdf

runより:基本的に業者向けの部分ですが為になる事が結構多いです。

成分や免責など色々為になると思います。

非常に長いので日にちをまたいで掲載しようと思います。

Ⅰ 目 的
事故災害に対する世論の関心は日増しに高まっている。過去に起きた事故災害の教訓を生かした上で、現場で起こる災害の事態を十分に把握し、自社の安全管理活動の向上を目指していきた
い。
この安全管理基準は、日常業務の中で最小限、順守すべき施工・安全衛生・運搬・保管・環境の管理及びしろあり防除施工に係わる法令から構成されている。これらを基に、建物のしろあり防除及び防腐処理を実施する際には、安全を第一に優先させ、かつ効率的な作業を遂行できることを目的としている。

安全管理を怠ったがゆえに事故災害を招いた場合、当人は勿論、施主、家族、企業は精神的、経済的にも大きな痛手を受け、社会的信用を失墜し、将来的にも重責を背負うこととなる。
この基準は、安全を確保するための関連法令も掲載している。過去の事故災害、関連する情報などを基に安全認識を向上させ、事故災害「ゼロ」を目指していきたい。
この基準は平成22年10月1日から施行する。
Ⅱ 施工管理
1. 作業に際しての心得
(1) 一般的注意事項
a.施工図面を熟知し、十分理解しておく。
b.作業者は万一の事故に備えて2人以上で編成する。
c.薬剤のラベル、カタログ、接続資料をよく読んで,その薬剤の特徴や注意事項を十分理解しておく。
d.ラベルに記載されている用法,用量及び指定濃度を熟知しておく。
e.施工物件の現場の状況や道順などを地図等で調べ、道路交通法を順守し安全に努める。
f.使用薬剤の中和剤及び吸着布などを常備する。
(2) 作業開始前の注意事項
a.病人、特異体質者、妊婦、乳幼児等に、薬剤の影響のないよう考慮する。
b.食品、食器、飼料、玩具、寝具、衣類、愛玩動物、観賞魚、植物、貴重品、美術品、楽器、電気器具はあらかじめ移すか、あるいは格納し、薬剤がかからないように
する。
- 2 -
c.保護具(長袖の作業衣、作業帽、保護メガネ、保護マスク、保護靴、ゴム手袋など)及び使用する防除器具はあらかじめよく点検・整備しておく。
作業に際しては、保護具を必ず着用し、身体の露出部を少なくして薬剤を浴びないようにする。

皮製品は、身につけないようにする。
d.使用前に必ず使用薬剤のラベルをよく読み、十分理解した上で使用する。
e.ラベルに記載された効能または効果に従い、用法及び用量を厳守して使用する。問違った使い方をすると、効力不足や健康を害することがある。サービス精神からの過剰散布は、かえってよくないので注意する。
f.環境を汚染しないよう注意する。
g.屋内や通気の悪い場で作業する場合は、局所排気装置を使用するなどして、換気に十分注意する。
h.希釈する場合は、液が跳ね返らないようにして、均一に攪拌し、手で直接かき混ぜるようなことはしない。

また、薬液の容器は専用のものとし、他との兼用はしない。
i.流し台などで薬剤を希釈したりしない。
j.薬剤を調製または使用する時に、その蛇口の方へ逆流しないようにする。
k.油剤・乳剤等の液状の薬剤を取り扱う場合は、ロートや受け皿等の適切な器具を使用して慎重に取り扱う。
l.薬量は必要量だけ分取して調製する。
m.薬剤と他の薬剤を混合したり、加熱しないこと。
n.寒冷地などで、凍結や結晶の析出した場合は、ラベル表示にしたがって、溶解させてから使用する。
o.あらかじめ予想される(カベの梁・汚れなど)事柄は、事前に施主の了解を得ること。
(3) 作業中の注意事項
a.塗装面やプラスチック、石材、漆喰、白木に薬剤が付着した場合は、変色・変形する場合があるので、覆い等の処置をして薬剤がかからないようにする。
金属の中にも変色したりするものがあるので注意する。
b.変質・変色する恐れのあるビニール、タイル、カーペット等にどうしても薬剤処理を行わなければならない場合は、前もって小片または隅の一部でテストをして、可否を判断してから作業を行う。
c.油剤・乳剤の原液、エアゾールは引火の恐れがあるので、火気等の着火源がある場所では使用しない。また、電気火花が発生しそうな所では電源を切ってから作業を行う。
d.散布機の圧力は、できるだけ低くして作業を行う。また、加圧したまま放置することは絶対しない。
e.薬剤処理を行う時は、いつも身体を風上に置くように心掛ける。
f.薬剤が庭木や草花にかからないように注意する。
g.散粉機・散粒機を使用する場合は、薬剤が不必要に広がらないように注意し、汚染した場
合はよく拭き取る。風の強い場所での粉剤の使用は避けること。
h.薬剤が皮膚についた時は、直ちに石鹸水と水でよく洗い流すこと。

万一薬剤が目、口などに入った場合には,直ちに水でよく洗い流す。
作業中に大量の薬剤を浴びた場合には、直ちに汚染した衣類を脱ぎ、シャワーを浴びるなどして体に付着した薬剤を洗い落とし、清潔な衣類に着替える。また、必要に応じて医師の診断を受ける。
万一誤って薬剤を飲み込んだ場合や、薬剤の使用により、頭痛、目や喉の痛み、咳,めまい、吐き気、気分が悪くなった時、等のある場合には、直ちに使用を中止し、清浄な空気の場所で安静にして、医師の診断を受ける。医師の診断を受ける際には、使用薬剤の名称、成分名、症状、被爆状況等についてできるだけ詳細に医師に告げる。
(4) 作業終了後の注意事項
a.作業終了後は、直ちに石鹸水で手や顔をよく洗い、うがいをよく行う。また、衣類は清潔なものに着替える。
b.一日の作業終了後は必ず入浴またはシャワーで身体を綺麗に洗う。特に毛髪、顔、手、足等の露出部分は入念に洗う。
c.作業に使用した衣服は、他の衣類と区分して洗濯する。保護具も洗剤を用いて洗浄し、薬剤の汚染を除去しておく。
d.汚染した器物や洗浄液等は、作業現場から持ち帰る。
e.残った原液薬剤は、必ず保管場所に戻す。
f.薬剤の空容器は他に転用しないで、回収業者に渡すなど適切に処分する。
g.常時作業に従事する者は、労働安全衛生法に従って,定期的に健康診断を受け、健康管理に留意する。h.又、企業主又は施工主が必要と認めた場合には、健康診断の「検血」の項目に、肝機能の状態を知ることが出来る GOT、GPT、γ-GTP等を、また、時としてはコリンエステラーゼ活性値を検査対象として加える。