ノニルフェニルエーテル | 化学物質過敏症 runのブログ

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化学物質安全性(ハザード)評価シート(要約版)
整理番号 2001-44 官報公示
整理番号
7-172(化審法)
1-309(化学物質管理促進法) CAS 番号 9016-45-9
名 称
ポリ(オキシエチレン)ノニルフェニルエーテル
別名:ノニルフェノールエトキシレート、ポリエチレングリコールモノノニルフェニルエーテル、ポリ(オキシエチレン)ノニルフェニルエーテル
構 造 式
O (CH2CH2O)nH
C9H19
分 子 式 - 分 子 量 -
市場で流通している商品(代表例)1)
純 度 :99.5%以上
不純物 :不明
添加剤または安定剤:無添加
評価した本物質の酸化エチレンの付加モル数がn の場合、名称をn EO と表記した。
物理・化学的性状データ
外 観:白色固体(30~50EO)、淡黄色粘性液体(10EO)2)
融 点:42~43℃2)
沸 点:268℃3)
引 火点:文献なし
発 火点:文献なし
爆 発 限界:文献なし
比 重:文献なし
蒸 気 密度:16.7(空気 = 1)(6EO)
蒸 気圧:文献なし
分 配 係数:文献なし
加水分解性:文献なし
解 離 定数:文献なし
スペクトル:主要マススペクトルフラグメント
文献なし
吸 脱着性:土壌吸着係数Koc;6(6EO)4)
粒 度 分布:文献なし
溶 解性:ポリ(オキシエチレン)ノニルフェニルエーテル/水;> 1,000 mg/L(25℃)4)
アセトン、エチレングリコール、ベンゼンなどの有機溶媒に可溶2)
換 算 係数:1 ppm = 20.2 mg/m3(6EO)
(気体, 20℃) 1 mg/m3 = 0.049 ppm(6EO)
(ポリ(オキシエチレン)ノニルフェニルエーテル)2
総合評価
1) 危険有害性の要約
本物質を有効成分として含む製品で、ヒトに対してアレルギー性皮膚炎の発症を示唆する報告がある。

慢性影響としては、膣内投与により子宮頸部及び膣への影響がみられ、本物質を含む殺精子剤を使用した女性で先天異常を持つ出生児の数が非使用者に比べて2 倍以上増加しているほか、腫瘍の発生も報告されている。
実験動物で本物質を有効成分として含む製品であるが、眼に対して強度、皮膚に対して中等度の刺激性の報告がある。慢性影響としては、多くの製品でラットに肝臓、腎臓への影響がみられ、影響がないものもある。

イヌでは嘔吐、肝臓重量の増加のほか、酸化エチレンの付加モル数15-20 で心筋の限局性の変性、壊死がみられている。心筋変性及び壊死はイヌにはみられるが、ラットにはみられず、心筋への毒性には種差がみられている。

変異原性・遺伝毒性については、報告は少ないがin vitro の報告はいずれも陰性であり、一報ではあるが、経口投与した実験では腫瘍の誘発はみられていない。

生殖・発生毒性については、影響の認められない製品の報告と、一部の製品で母動物に影響がみられる用量で、児への影響がみられている報告とがある。母動物に影響のみられる用量で、経乳汁暴露による新生児への影響を示唆する報告がある。
本物質は環境中に放出された場合、水圏では生分解されにくいが、濃縮性は低い。

本物質については環境省のモニタリングデータはないが、ポリ(オキシエチレン)アルキルフェニルエーテルについては水質及び底質から検出されたことがある。水圏環境生物に対する急性毒性は、酸化エチレンの付加モル数が小さいほど強い傾向が認められる。

10 以下の物質の水圏環境生物に対する急性毒性は、魚類に対しては強い。
2) 指摘事項
(1) ヒトで、本物質を有効成分として含む製品によるアレルギー性皮膚炎が疑われている。
(2) 実験動物で、本物質を有効成分として含む製品による眼及び皮膚に対する刺激性がみられている。
(3) 実験動物で反復経口投与により肝臓、腎臓、心筋への影響がみられている。
(4) 化学物質管理促進法の第一種指定化学物質に指定されており、排出量の管理が必要である。
平成 13 年12 月作成
(ポリ(オキシエチレン)ノニルフェニルエーテル)3
参考資料
1) (社)日本化学工業協会調査資料(2001).
2) (財)化学物質評価研究機構資料(2001).
3) ChemFinder, http://chemfinder.cambridgesoft.com/(2001 ).
4) Hazardous Substances Data Bank(HSDB),U.S. National Library of Medicine(2001).

runより:本当はフェニルを探していたのですがノニルフェニルエーテルの記事になってしまいました。

化学物質は1文字でも違うと別物になる事もあるので参考にしかならないですね。