その4:公園・街路樹等病害虫・雑草管理マニュアル | 化学物質過敏症 runのブログ

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・7 農薬による防除
7.1 総論
一般的に使用される農薬の名称には、有効成分の一般名にその剤の剤型名(例えば粉剤、粒剤、乳剤など)を付した“種類名”と、“商品名”がある。なお、商品名にはメーカー名が付与される場合も多い。本マニュアルに記載の農薬名は注記していない限り種類名を記載し
ている。
農薬は、用途別に殺虫剤、殺菌剤、除草剤等に大きく分類される。殺虫剤には、神経機能阻害を起こす有機リン剤、カーバメート剤、ピレスロイド剤、ネオニコチノイド剤等や昆虫の成長を制御する剤(IGR剤)、害虫の天敵である微生物や昆虫等を利用した生物農薬がある。
殺菌剤には、病原菌の代謝阻害を起こす剤等、除草剤には、代謝阻害や光合成阻害を起こす剤等がある。
また、農薬の剤型のうち、そのまま散布するものには、農薬原体を粘土などで製剤化した粉剤、粒剤、粉粒剤等があり、これらは粒径により周辺への飛散状況が異なり、粒径が大きいほど飛散が少ない。

図3 粉剤、粒剤、粉粒剤の種類と粒経(農薬概説2007 より)(省略)

水を用いて散布液の調製を行う剤型には、水に懸濁させて用いる水和剤(フロアブルも含む)、水に溶解して用いる水溶剤、乳化剤を加えて水に乳濁させて用いる乳剤等がある。

そのほか、スプレー缶に封入されておりそのまま用いるエアゾル、農薬を高分子膜などで被覆したマイクロカプセル剤、ペースト状にしたペースト剤、植物に塗布する塗布剤等があり、ペースト剤や塗布剤は農薬の飛散が少ない。
なお、散布液を散布する際には噴霧機を用いるが、使用するノズルや圧力によって、飛散量が大きく異なる。近年、飛散を防ぐ観点からドリフト(飛散)低減ノズルが開発されている。
上記のような農薬の剤型や散布方法による飛散の特徴をよく理解し、農薬の飛散を原因とする住民、子ども等の健康被害が生じないよう、飛散防止対策の一層の徹底を図ることが必要である。
一方、食品衛生法(昭和22 年法律第233 号)に基づく残留基準が設定されていない農薬等が一定量以上含まれる食品の販売等を原則禁止する制度(ポジティブリスト制度)が平成18 年5月に施行されたことに伴い、非食用農作物等に農薬を使用するに当たっても、周辺農作物への影響を避けるため、農薬の適正使用と飛散防止対策の徹底が必要である。