神奈川県立保土ヶ谷高校シックスクール事故の顛末記Ⅱ-7 | 化学物質過敏症 runのブログ

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6月3日(金)・4日(土)・5(日) 仮設音楽室防音改修工事。


6月6日(月) 教育委員会からの回答書(「生徒ならびに保護者の皆様」)が16時に学校に届く。以下の内容であった。

学校教育担当部長(県対策委員長)より。
重点的に進めること:
①生徒の健康の確認と確保。横浜市医師会のご協力をいただき、全校生徒の皆さんを対象に健康診断を実施。

「専門医による診察が必要と思われる」とのご診断をいただいた生徒の皆さんには国立相模原病院にてご診断いただき、継続治療が必要との診断があった場合には、引き続き治療継続をお願いしてまいります。

②早期の安全な学校環境の確保。屋上防水工事のウレタン防水部分の撤去をはじめとして、該当教室天井内の空気の強制換気工事、該当教室の内装工事等をさせていただき、安全な学校環境の確保を進めてまいります。

現在閉鎖をしている区域から、化学物質を含んだ空気が漏れないよう、該当区域へ炭素吸着装置の配置等の措置をさせていただいております。 

③健康被害にあわれた教職員への支援。

当該の教員と話し合いを進めており、県教育委員会としてできる限りの支援をしてまいります。

シックハウスに係る専門医をはじめ、建築関係の大学教授や学校関係者(校長・PTA会長)も含めた外部委員を充実させる。

委員長は、外部委員でなく学校教育担当部長とする。

コアを採取し、有機化合物の放散量試験を(株)ダイヤ分析センターが、コンクリート成分試験と強度試験を(財)日本品質保証機構で行っている。

コア抜き試験の結果などを基に原因究明を行い、公表する。

対応工事の設計図面及び工事仕様書は、公開する。

施工業者決定後速やかに、工事スケジュールを学校側と協議する。

対策工事は粉塵などが飛散しない工法で行うとともに、工事前に工事方法や注意事項について学校側に説明の上、工事を進める。

北里研究所病院のM先生の講演会の内容・質疑応答は、本日配る。

個々の生徒の健康診断結果については、今秋前半にも学校長からすべての保護者あてに連絡する予定になっており、その中に今後の対応についても示す。

合唱部未受診者は、6月10日と21日に相模原病院で受診する予定。

9.第3回保護者説明会には、専門の医師は大変忙しい方が多く、出席するのは難しい。
事故発生以来、教育委員会から出た二度目の文書である。

英語科準備室、LL教室のVOC検査を実施。

◎職員全員で事故対策について議論した。

議題は以下の通り、重要なものばかりであった。

第2回保護者説明会で、県対策委員長が確約したことも無視され、以降の対策工事に関して不信感の高まる内容であった。

具体的な内容は以下の通り。

①芸術3科目(音楽・美術・書道)の授業再開について(仮設教室の確保と再開の時期)。
②仮設音楽室に「防音カーテンの設置」を県に要望。
③5月30日に、PTA会長が県に対して、「PTA総会の要望書」を提出したことを報告。
④音楽準備室は、7月からの事故対策改修工事の対象から除外されている=大問題である。
⑤西棟5階の部活倉庫教室に隣接している教室のコンクリートスラブの調査は行わない=早稲田大学T教授は横方向の拡散の危険性を指摘しているのに調査しないのはどういうことか。
⑥改修工事前に工事内容の承認のための「保護者説明会」の実施の確約がない=保護者の賛同を得ることができない。
⑦26名の生徒が国立相模原病院にて専門医の検査を受けるが、生徒の健康支援のため該当生徒の名簿の公表が必要だ。

健康被害を受けた生徒が誰なのかは、個人情報であることを理由に職員に対しても全く知らされなかった。
⑧2005年1月17日に西棟5階部活倉庫教室の有機溶剤簡易検査を学校薬剤師が行ったが、検査結果が5月まで管理職によって公表されていなかったことについて報告。
⑨5月10日に教育長が保土ヶ谷高校の事故現場を視察していた事実を、職員に知らされていなかった。

⑩芸術科が汚染事故の経過(24頁)を作成し、配布することになった。

◎第二回保護者対策委員会が開催される。県からの回答書について議論し、対策の基本方針を協議した。
◎神奈川県高等学校教員組合役員と保土ヶ谷高校分会との話し合いのため、組合本部の書記長が来校。

他の県立高校へ、今回のシックスクール事故に関する情報を提供すること、保土ヶ谷高校と同じ工事方法で防水工事を実施した学校での有機溶剤の検査結果を組合として確認し、保土ヶ谷高校に報告することを要望。

今回の事故に関して、組合の支援のあり方に疑問を表明した。