・2.芳香剤・消臭剤が室内空気質に大きな影響を及ぼすことが分かる
室内空気中の総揮発性有機化合物 (TVOC)に対する芳香剤・消臭剤の影響に関する研究―神野透人(国立医薬品食品衛生研究所)ら 2007年 国立医薬品食品衛生研究所報告
http://www.nihs.go.jp/library/eikenhoukoku/2007/072-078.pdf
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はじめに
いわゆるシックハウス症候群/化学物質過敏症などの健康被害が顕在化し、社会的にも重大な問題となっている。
現在、13物質について室内濃度指針値が策定されており、室内空気中の総揮発性有機化合物(TVOC)については400 μg/m3の暫定目標値が設けられている。
建材に関しては低減化対策が講じられているものの、平成16年度に実施した全国調査の結果では依然としてTVOC暫定目標値を超える家庭が30%程度存在していた。
したがって、もう一つの主要な発生源であると考えられる家庭用品についても、製品の使用あるいは設置に伴う室内空間へのTVOC負荷を定量的に評価しておくことが必要であると考えられる。
そこで、本研究では建材等の試験に標準的な方法として用いられている小形チャンバー法を据置型の消臭・芳香剤及び消臭剤30品目に適用し、室内空気中のTVOCに対する影響を検討した。