【モデルの検証】
本モデルの予測精度を検証するために、30種類以上の農薬原体について河川中の残留濃度を調査しました。
モデルの予測計算を実施した26種類の農薬原体について、予測精度を検証しました。
合計182組の地点-農薬原体の組み合わせのうち、171組で実測値が得られました。
最大濃度とそれを記録した日(最大濃度日)を実測値と予測値で比較した結果、最大濃度の比が1/10から10までの範囲内に入っている予測精度が高い組み合わせは全体の66%に上りました。
また、最大濃度日の差が2週間以内に入っている予測精度が高い組み合わせは全体の80%でした(図3)。
多くの除草剤、多くの地点において網羅的に検証することによって、開発した水田除草剤の排出推定手法および多媒体環境動態モデル(G-CIEMS)が河川中の除草剤濃度を高い精度で予測できることを明らかにしました。
図3 左図) 河川中の除草剤濃度の実測値と予測値の散布図、右図) 河川中の除草剤濃度が最大になった日の実測日と予測日の散布図 (斜めの太線はy=x を表しています。
斜めの細線は、左図ではy=10xおよびy=1/10x を、右図ではy=x+14、y=x-14 を表しています。