カーボン・フットプリントとウォーター・フットプリントはともに、ISOによる国際規格の策定が行われています。
制度が拡大し、表示が普及すれば、私達がスーパーで買い物をする際に、価格や産地に加えて、これらの指標を参考に商品を選ぶのが、当たり前になるかもしれません。
しかし、これらの指標化の取組みも、万能ではありません。
例えば、ともに主食である白米とパンを比べた場合、一般に、水田で栽培される稲は、畑で作られる小麦より、大量の水を必要とするため、ウォーター・フットプリントは大きくなります。
けれども、水資源に比較的恵まれた日本で生産された白米と、水資源が乏しい地域で栽培された小麦でできたパンを比較して「白米はパンより環境負荷が大きい」と結論付けるのは拙速で、生産地の水資源の状況を加味した判断が必要です。
また、フード・マイレージを小さくするために温室栽培を行うと、適地で露地栽培された野菜に比べて、生産段階の環境負荷が大きくなってしまう場合があります。
さらに、当然のことながら、カーボン・フットプリントの小さい製品を選んで購入しても、食べきれずに捨ててしまっては、全く意味がありません。
これらの指標は、私達が食生活を通じて、気付かずに出している環境負荷の一部を、目に見える形にしてくれます。
環境負荷の小さい食生活を送るには、これらの指標を理解の足掛かりとしつつ、自分が口にする食品が、どこで、どのように栽培されているのか、旬の食品・地場の食品にはどういうものがあるのかなど、食に対する関心や知識を高めることもとても大切です。
runより:今回も言い出したらキリが無い話ですが地産地消で少しは軽減できるかな?(^▽^;)