出典:化学物質過敏症と闘う岩手のランナーけいのブログ
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神奈川県議会でのシックスクール質疑
テーマ:ブログ
2013-03-12 13:00:00
平成23年 予算委員会-03月08日-02号
(塩坂委員) みんなの党県議団の塩坂源一郎です。よろしくお願いいたします。
化学物質過敏症の中で、学校の中にある化学物質が原因となり、健康被害や学習被害を起こすものがシックスクールと呼ばれています。
本県でも県立保土ヶ谷高校で2004年9月に行われた屋上防水工事により、体調不良を訴える生徒が100人を超えたことはまだ記憶に新しいところであります。(run補足:最高308人である)
また、現在「まなびや計画」の中で耐震化が進められておりますが、全国的に耐震化に伴う改修・補修工事によって、シックスクールが問題となるケースが発生しています。
そこで、本県のシックスクール、シックハウス対策について何点か伺ってまいります。
小中学校の体育館などでは、緊急時に避難場所として指定されていることが多いと思います。
そこに避難された方たちの中にシックハウス症候群の重症患者がいる可能性もあるわけであります。
こういった方が被災して、指定の避難場所に入ろうとしたときに、呼吸困難で入れないといった事例も全国的にあると伺っております。
そこで、指定されているこの避難場所について、それぞれの指定管理者が実施している化学物質に関する調査の把握をどのようにされているのか、まず簡潔に伺いたいと思います。
(佐藤委員長) 災害対策課長。
(伊藤災害対策課長) 避難所の指定につきましては、市町村長が行うことになっておりますけれども、小中学校などの学校は日常的に使用、管理されている施設でございますし、また実際に災害が発生した場合には、被災した地域を管轄する保健福祉事務所を中心に巡回健康相談等の対応を図ることになっております。
このため、私ども安全防災局といたしましては、施設管理者が実施する化学物質に関する調査の結果を把握することはいたしておりません。
しかしながら、シックハウス症候群の方が避難される場合もございますので、保健福祉局とも相談させていただきながら、そうした方々の避難に支障が生じることのないよう、留意する必要があるということをさまざまな市町村との会議の場などを通じて伝えてまいりたいと考えております。
以上でございます。
(佐藤委員長) 塩坂委員。
(塩坂委員) 今、把握ができた内容でありますが、市町村に任せるだけでなく、県としてもその結果を把握すべきだということをご指摘をさせていただきたいと思います。
化学物質過敏症の問題を受けて、厚生労働省では空気中13物質の指針値を定めました。
しかし、この学校の中では改築、改修に使われている建材のほかに、教材や床ワックスなどからも化学物質は発生しております。
加えて、学校環境衛生の基準にある化学物質の室内濃度指針値はあくまでも指針値であり、この値を下回る極めて微量の化学物質に対しても過敏症を訴え、全国で学校に通えない子供たちが存在することは重要な課題であります。
このように、指針に示されている種類の化学物質だけでは安全とは言えないわけで、かつ指針値以下の濃度であっても、必ずしも安全とは言えないわけでありますが、現在本県では何種類の化学物質について調査を行い、問題があった場合はどのように対応しているのか、簡潔にお答えをいただきたいと思います。
(佐藤委員長) まなびや計画推進課長。
(三浦まなびや計画推進課長) 神奈川県の教育委員会では、平成16年に発生いたしました保土ヶ谷のシックスクール事故を受けまして、再発防止に向けて、県立学校における室内化学物質対策マニュアルを策定いたしました。
このマニュアルの中では、日常の化学物質対策や異臭などの異常を感じた場合に行う化学物質の室内濃度測定などの対象物質として、文部科学省が学校環境衛生基準で定めております6物質を挙げております。
また、改修工事などを行った際には、主に建築材料等に多く使用されております5物質を対象として、室内濃度の確認などを行うこととしております。
教室内での異臭の発生など、問題が生じた場合には、生徒の安全確保を最優先とし、直ちに換気や問題箇所の使用中止等、対策を講じ、生徒の健康の状態の把握に努め、必要に応じて専門医療機関を受診させるとともに、薬剤師による簡易測定を実施するなど、状況に応じた迅速な対応を行うこととしております。
以上でございます。