・2 エポキシ樹脂の毒性について
エポキシ樹脂接着剤や塗料は、エポキシ化合物とアミン系硬化剤がセットになっていて、それらの いずれもが、反応性を持っています。
反応性の化合物は皮膚への接触あるいは呼吸によって人体に
何らかの影響を及ぼします。
以下に急性毒性の評価法として一般的なLD50(半致死量)とSPI(アメリカプラスティック工 業会)による資料をめやすとして示します。
※ 以下のデータについては「エポキシ樹脂ハンドブック」(新保正樹 編 日刊工業新聞社刊)より引用し、 語句・単位などの表現上を一部手直ししました。
LD50(半致死量 mg/kg)
一般に用いられている表現
単一経口投与、ラット
単一塗布、ウサギ
予想致死量、ヒト
極めて強い毒性
1mg/kg
5mg/kg以下
ひとなめ1滴
強い毒性
1~50mg/kg
5~43mg/kg
4g
中程度の毒性
50~500mg/kg
4~340mg/kg
30g
わずかな毒性
500~5000mg/kg
350~2810mg/kg
250g
実際上無害
5000~15000mg/kg
820~22590mg/kg
1000g
比較上無害
15000mg以上
22600g/kg以上
1000g以上
ここでいう半致死量とは、動物実験において一定量の毒物を投与したとき個体の半数が死亡する 投与量を体重で割った比率のことです。
通常は体重1kgあたりの投与量をmg単位で表します。
したがってこの値が少ないほど毒性が強いということになります。