マツクイムシ虫防除空中散布問題:スミチオン8 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・5)スミチオンはどこから体に入ってくるか?
一般に有機燐系農薬は蒸気、噴霧されたエアロゾル(こまかい液体の粒子)、粉末、また農薬の着いた土ぼこり、食べ物、衣服などによって肺気、 、 管、目や皮膚、胃、腸等から容易に吸収されます(藤原、 1966)。
体重20 kg 位の子供は一日、約5立方メートル呼吸します。

WHO/ FAOの経口摂取許容量は体重20 kg位の子供では0.1 mg になります。
空気中にどの程度まで含まれている場合危険であるか計算とすると、1立方メートルあたり0.02 mgとなります。

更に、子供は農薬に弱く、大人より敏感です。

皮膚や口から入る場合より気道に入る場合農薬の毒性が強まることも知られているので、この値も何分の一かにしなければなりません。

ところが、空中散布後の松林ではこれと同程度のスミチオンが空中に漂っています。

松林の近くでは松林とほぼ同程度のスミチオンが浮遊していると考えれますから、17分間でWHOの基準を越してしまいます。

また空中のスミチオンは時間がたってもあまり減らないことを考えると危険としか言いようがありません(1.1参照)。
また産業労働者が毎日8時間スミチオンを吸い込んだ時、スミチオンの空中濃度が1立方メートルあたり1 mg 以下であればほとんど全ての労働者に悪影響はないとされている(日本産業衛生学会、1981)。
この値は成人のときの値で子供や妊婦、病人などにそのまま適用することはできず、労働者はその事業所で収入を得るために危険をおかしているのであるから一般人の基礎とすることもできない(*)。

しかし一時的ではあっても空中散布後にこの値と同程度のスミチオンが空気中に浮遊していることを考えると、いかに空中散布が危険であるかがわかる。
*日本産業衛生学会の許容濃度等の勧告(1981) にスミチオシの許濃度暫定値が1立方メートルあたり1 mgと勧告されており、スミバイン普及会(1983) ではこれをスミチオンが安全であることの根拠の1つとしている。

しかし日本産業衛生学会では「本許容濃度を物質の毒性の相対的比較、生活環境の大気汚染の許容濃度、労働者の疾病および身体条件の診断の根拠や反証等に利用したり、流用してはならないと考える」と前文に明記している。この前文の中には、労働者の場合であっても「個人の有、 害物への感受性は個人毎に異なるので、この値以下でもある特別の労働者にとっては不決、潜在的異常状態の悪化および職業病の防止の役立たぬこともあう」とし「安全と危険との明らかな境界を示したものではない」と述べられている。
空気中から入って来るもの以外に、皮膚への付着、ほこり等に着いているスミチオン、更には食べ物等に付着、残留しているスミチオン等がこの他に体の中に入って来ますから相当の農薬に汚染されるわけです。