マツクイムシ虫防除空中散布問題:スミチオン5 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・[三方原地区空中散布に反対する連絡協議会・空中散布を考える会調査]
飛散軽減剤アロンAの添加は効果があるか。
農薬会社は通常行われている1ヘクタールあたり30~60リットルの散布では飛散はあまり心配ない(?)が、微量散布や液少散布の場粒子が小さくなるた合は め飛散が心配されるために飛散軽減剤(防止剤ではない)を混合するとよいと述べている。

しかし、浜松市での散布は微量でも液少散布でもないためにあまり効果は期待できない。

さらに、農薬会社のデータを調べるとこの薬剤は微量散布でも液少散布
でも効果がないことがわかる。このような化学物質の添加は農薬汚染のほかにさらに新しいアロンAによる環境の汚染を引き起こすだけである。
(7例中効果のあったのは1例のみである) [スミパイン普及会,1983]
年度県名希釈散布量風速m アロンA 飛散距離m
倍数l/ha l回2回○は添加1回目2回目
55 千葉15 30 0-1.7 0-1 - 25
0-1.7 0-1.7 ○ 25
55 千葉4 8 0 0.1 - 0 0
0 0.1 〇100 0
54 兵庫4 8 0 0 - 150 250
0 0 ○ 400 150
54 太分4 8 0-0.66 0.6-1.47 - 25 0
0-0.66 0.6-1.47 ○ 25 0
この例でフロンA添加によって飛散が抑えられたのは1例だけで、効果のないのが4例、逆に飛散距離が増加したのは2例である。

客観的にデータを見れば効果がないか、逆に飛散が増えることがわかる。
2)河川、井戸、水道への汚染
静岡県では飲み水も空中散布で汚染されています
A.沢水
スミチオンの空中散布後、散布地およびその下流の沢水から30日後にも検出されています(山本他、1978)。

このため「沢水系の多くは上水道水源であることが多く、今回の調査でも明らかにされたように、長期間の水質汚染が続いて、飲料水にも悪影響を及ぼす恐れもありうる」とのべている。
B.井戸水
スミチオンの空中散布後、密閉式の井戸水からわずか(40-20 ppt)ではあるが、スミチオンが検出されており、山本他(1978)は「飲料水源である井戸水が汚染をうけた事実は、より高濃度の汚染を受ける可能性を示唆しており、水源の近くでの散布に十分留意すべきであり、そのような危険性のある個所では散布後1週間程度の生水の多量摂取は避けるように呼びかける必要がある」と報告している。
三方原では井戸水を使用している家が少なからずあります。

今まで空中散布後に井戸水の調査は浜松市ではしていません。
C.水道水
散布地から1.3 km の地点の上水用原水から0.1 ppb のスミチオンが検出され、また簡易水道水からも検出されている。

3)環境中での残留
スミチオンはすぐに分解するのではなく、1年以上も土の中に
残りますスミチオンはすぐ分解するので安全であるといわれている(スミパ
イン普及会、1983)。

しかし静岡県の調査では散布地区の落葉層と土壌層に散布後1年以上も残留していることがわかった(静岡県林業試験場、1982;山本他、1979、1980 )。

山本他(1979)は「非常に分解しやすいとされている有機リン系農薬が条件によって予想以上に自然環境中に長期間残留する」とのべている。
[落葉層及び土壌層における最大検出値(ppm)]
昭和52年昭和53年昭和54年昭和55年昭和56年
落第1回散布前- 痕跡0.002 0.001 0.002
葉第1回散布後0.070 0.60 0.108 0.108 0.75
層第2回散布後0.120 0.47 0.96 0.220 0.14
同3ヶ月後痕跡0.002 0.002 痕跡0.003
土第1回散布前- 痕跡0.001 痕跡0.001
壌第1回散布後0.0004 0.018 0.012 0.001 0.005
層第2回散布後0.0057 0.003 0.040 0.002 0.001
同3ヶ月後0.00025 痕跡0.001 0.001 痕跡