(WHO)ファクトシート No.296:訳:安間 武2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・電磁過敏症(EHS)とは何か?

 電磁過敏症(EHS)は、様々な健康症状によって特徴付けられており、電磁界に曝露した人々を苦しめる。

最もよく経験される症状には、神経衰弱症及び自立神経症(疲労感、倦怠感、集中力欠如、めまい、吐き気、心臓の動悸、消化器系障害)とともに、皮膚症状(発赤、ヒリヒリする痛み、焼けるような感じ)などがある。

ここに収集された症状は認知された症状というわけではない。

 電磁過敏症(EHS)は、化学物質への低レベル環境露に関連する多種化学物質過敏症(MCS)に似ている。

電磁過敏症(EHS)及び多種化学物質過敏症(MCS)の両方とも、明確な毒物学的又は生理学的な基盤、又は独立した証明が十分でない、広範な非特定の症状によって特徴付けられる。

環境要因に対する感受性についてのもっと一般的な用語は、”本態性環境不耐性(Idiopathic Environmental Intolerance (IEI))”であり、この言葉は、WHO の”化学物質の安全性に関する国際プログラム(IPCS)”によって1996年にベルリンで開催されたワークショップに由来する。IEIは、化学的原因論、免疫学的感受性、又は電磁界感受性との関連を意味しない記述である。

 本態性環境不耐性(IEI)は、人々に有害影響を及ぼす非特定の医学的に説明できない症状を共有する多くの障害を含む。

しかし、電磁過敏症(EHS)は一般的によく使われているので、ここではこの言葉を使う。


有病率

 一般集団における電磁過敏症(EHS)の有病率(prevalence)の推定値は、非常に広い範囲にわたる。

ある労働医学センターの調査は電磁過敏症(EHS)の有病率を100万人当り数人と推定している。

しかし自助団体の調査では、はるかに高い有病率を推定をしている。

報告された電磁過敏症(EHS)の約10%は重症である。

 また、電磁過敏症(EHS)の有病率及び報告された症状には、地理的な変動がかなりある。

報告された電磁過敏症(EHS)の罹患率(incidence)は、イギリス、オーストリア、及びフランスよりも、スウェーデン、ドイツ、及びデンマークが高い。

コンピュータ画面表示装置(VDUs)関連の症状は、他のヨーロッパ諸国よりもスカンジナビア諸国に多く、それらは一般的に皮膚障害に関連している。電磁過敏症(EHS)の人々によって報告されものと同様な症状は一般集団でも共通である。