WHOワークショップ 2004年11月電気過敏症3 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・医学的評価のための勧告

何がそれを引きこそうと、本態性環境不耐症(IEI)は影響を受けた個人にとっては深刻な問題となり得る。

治療は、下記を実施することによって健康症状と臨床的病像に焦点を当てるべきである。
その症状を起こすかも知れないどのような条件をも特定し治療するための
医学的評価
表われた症状に寄与しているかもしれない要因のための職場及び家庭の評価。

それらには屋内空気汚染、過度な騒音、照明の不具合(チラチラ)、又は人間工学的要素を含む。

ストレスの低減と職場環境の改善が適切かもしれない。

曝露レベルが既存の基準と勧告に適合することを確実にするために電磁界は評価されてもよいかもしれない。

その症状を起こすかも知れない精神医学的/心理学的条件を特定するための心理学的評価
 いくつかの研究は、本態性環境不耐症(IEI)の人々のある生理学的反応は正常の範囲から外れる傾向があることを示唆している。

特に、中枢神経系の過剰反応性、及び自律神経系の不均衡性に関しては、個人に対する可能性ある治療のためのインプットとするために臨床調査及びその結果を追求する必要がある。

 WHO の 電磁界プロジェクトの傘の下で、本態性環境不耐症(IEI)の人々に対処するために国際的に評価された医師らが”最良の実施”プロトコールを開発し、この情報は地方レベルでの実施のために国の保健当局に提供すべきである。


研究勧告

 電磁界は本態性環境不耐症(IEI)の人々の症状を引き起こす要因として確立されておらず、研究の焦点は彼らの生理学的反応を特性化することに絞られるべきである。

通常、要因の毒性を決定するためのヒトを対象とした研究には2種類ある。第一に、疫学的調査は疾病の発生に関する報告のために使用することができる。

しかし、本態性環境不耐症(IEI)に対しては、IEIの人の定義がまだ十分でなく、したがって有用な調査を設計することができないので、疫学的調査は役に立つとは考えられない。

第二に、ボランティアを使ってのヒト刺激調査(provocation studies)は通常、因果関係と症状のその他の側面のような問題の報告することができる。

今日まで、二重盲検曝露を伴う刺激調査は、電気的、磁気的、又は電磁界と、症状との間の因果関係を確認することはできなかった。

もし、刺激調査が考慮されるなら、それらは適切に設計されるべきであるとともに、倫理委員会の承認を得るべきである。


各国当局への勧告

 各国当局は、多くの国で人口の2~3%に影響を与えているので、本態性環境不耐症(IEI)の人々の窮状を無視すべきではない。

政府は、資格のある専門家によって提供される情報に基づいた適切な勧告を一般の医師に供給する必要がある。

そのために、WHOは本態性環境不耐症(IEI)の人々の症状に関する情報を含む勧告ファクトシートを発行した。

それは、現在はこれらの症状は電磁界が原因であるとすることはできないことを示し、商業製品に対し電磁界を遮蔽するよう警告し、本態性環境不耐症(IEI)に対しいかに最良に対処するかの勧告を提供するよう勧告した。

 政府はまた、 本態性環境不耐症(IEI)の患者は実際に症状を持っているが、電磁界曝露との因果関係を示す科学的証拠がなく、したがって診断分類として本態性環境不耐症(IEI)を使用する根拠がないことを留意すべきである。

さらに、国際的に受け入れられたより低い限度が電磁界に起因する症状の発生を減少するとする兆候はない。もっと一般的に、政府は新規技術に伴う問題に手を打ち、適切な一般リスクコミュニケーション戦略を開発し、バランスのとれた情報を提供し、関連する問題についての会話を推進すべきである。