フェニトロチオン6 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・その他の動物への影響
 
● 他の動物への影響(非標的種):ハチが直接の散布あるいは葉上の乾燥した残留物に被ばくした場合、フェニトロチオンがミツバチに極度に有毒であるとみなせる十分な情報がある[1]
 
● フェニトロチオンはスパイダーマイトspider miteに有毒で、残効性が長い[1]。
 
● フェニトロチオンとホスファミドンの長期影響を、それぞれ1エイーカーあたり6オンスと4オンスとを散布したノースウエスターンオンタリオ森林で、散布1年後に捕食性の甲虫(carabid beetle)とクモ(lycosid spider)で評価した。

これらの捕食者の個体群は散布地域で明らかに抑えられていた。

この結果は、「殺虫剤の1年間の残留を意味せず、生態系の持続的な混乱を意味する」[1]。
 
● ミュール鹿に対するフェニトロチオンの急性経口毒性は727 mg/kgと報告されている[1]。
 
● 210 g/haの量を散布したフェニトロチオンによりかごに入れたマルハナバチがで直接死亡することが証明された。

カナダで210 g/haの空中散布したフェニトロチオンは、かごに入れたハチ(マルハナバチ)は曝された生息地で100%、密な森林の覆いの下で47%が死んだ。

散布された地域で餌をあさっているマルハナバチは、非散布地域より有意に高い死亡率をこうむっている。

ハチの種類の豊富さは、非散布地域と比較して3倍少ない。

集団の回復は2・3年以内に完了すると思われる[2]。
 
 
環境中での運命
 
● 土壌と地下水中での化学物質の分解:予備データは、フェニトロチオンは、殺菌していないごみや砂壌土中で、1週間より少ない半減期で、かなり急速に土の中で分解する。

この化合物は砂壌土から粘土にわたる種々の土中で中程度に移動する[1]。
 
● 表層水中での化学物質の分解:23℃、pH 7.5、暗黒中で、フェニトロチオン(10 ppm液)の半減期は、緩衝した湖水と天然の湖水で、それぞれ21.6日と49.5日であることを示している[1]。
 
● 野外実験で(pH 7.0-7.5、19-23℃)、フェニトロチオンの半減期は、モデル水系に1エーカーあたり4オンスの割合でのフェニトロチオンEC剤散布では、1.5-2日であった[1]。
 
● 植物内での化学物質の分解:キャベツと果実に対する薬害は使用量が過剰の場合にのみ起こりうる[1]。
 
● フェニトロチオンは棉やアブラナ属作物・ある種の果実に対して、多量を使った場合、植物に有毒であることが知られている。

ある種のリンゴの変種は枯れ葉色になる[1]。
 
● FAO/WHOが行った研究で、イネに散布した32P標識フェニトロチオンの約50%は、24時間で組織の中に浸透する。

この期間の終わりにわずか10%しか残っておらず、急速な分解を示している。

フェニトロオクソンが形成されたが、フェニトロチオンより急速に組織から消失した。

処理46日後に収穫した米は、0.0007 ppmのフェニトロチオンと、1 ppm以下のp-ニトロクレゾールとジメチルチオ燐酸を含んでいた[1]。
 
● オクソンが植物内で形成されるだろうが、それは処理後はじめの数日の間のみ起こり、比率(約1%)で動物より小さい。

脱メチル化合物は植物内で少量のみ生じる。緑色植物でフェニトロチオンの半減期は、パラチオンとパラチオンメチルとの値の間の範囲である。

すなわち、1から2日の間。オクソンの半減期はわずか数時間と推定されている(FAO・WHO)[1]。
 
●空気中での化学物質の分解:ゴキブリ駆除に使う農薬7種類の空中残留濃度を調べるために、空いている寮の建物で実験が行われた。

散布日のフェニトロチオン大気濃度は、3μg/立方メートルであった。

散布3日後に、全て0.7μg/立方メートル以下であった。

大気濃度は種々の農薬の蒸気圧と良く相関する[1]。