・出展:環境汚染問題 私たちと子どもたちの未来のために
http://www.maroon.dti.ne.jp/bandaikw/
・ホルモンかく乱物質:疑われている物質
どのような物質がホルモンに影響を与えると考えられているか?
様々な用途に使われる多くの化学物質が内分泌系(ホルモン)に影響を与えると考えられています。
これには多くの農薬やプラスチック生産に使われる化学物質、有機塩素系化学物質、その他の工業用化学物質があります。
世界中で7万あるいは10万種類近い化学物質が使われ、毎年1000種類の新しい化学物質が増えているという報告があります。
稀にしか使わないあるいは名前が一度でただけという化学物質を加えると、100万種類を越します。
このような膨大な数の化学物質の安全性は十分に検査できません。
環境庁の報告やその他の報告で内分泌かく乱作用があると報告されているのは100種類を越えています。
今後の研究によってこの数はさらに増加し、逆に現在ホルモンかく乱作用があると考えられている物質でもリストからはずれていくものもあるでしょう。
現在、ホルモンかく乱物質の調査は主としてエストロゲンの性質を持つ化学物質に焦点が当てられています。
ここでは主なものに簡単に触れておきます。
残留性有機塩素化合物
焼却や化学物質生産工程、製紙などの非意図的副産物であるダイオキシンや熱媒体やコンデンサーなどに広く使われたPCB、農薬として使われたDDT、BHCなどは特に残留性が強く、今でも環境を汚染し続けています。これらの影響は別に各所で触れました。
農薬
多くの農薬もホルモンかく乱作用を示します。
その中には、最近まで松くい虫防除のための空中散布に用いられていたNAC(別名:カルバリル、セビモール)などのカーバメート系殺虫剤やマラソンなどの有機燐剤、シロアリ駆除薬剤として用いられたクロルデン、過去に多用されたDDTのような有機塩素剤、蚊取り線香やシラミ駆除・シロアリ駆除に今でも用いられているピレスロイド系殺虫剤、マネブやジネブなどの殺菌剤があげられています。
それ以外でもスミチオンや他の有機燐剤でもホルモンをかく乱する作用があるという報告があります。農薬の健康への影響は別に考えます。
2009年4月15日に米国EPAは農薬のホルモンかく乱作用の検討を開始するとして、検討する有効成分及びそれ以外の成分のリストを発表した。
[報道発表及び解説]