肩こりと頭痛 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・出展:Dr,みやけの「家庭の医学」
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・肩こりと頭痛 [内科から見た肩こり]
1)頭痛について
頭痛の原因はいろいろありますが、ふだん頭痛の経験のない人に急に起こってきた急性頭痛とふだんから頭痛を繰り返す慢性頭痛とに分けて考えると分かりやすいでしょう。

急に起こってきた急性頭痛には、

1)くも膜下出血や脳出血、

2)比較的無症状に経過した脳腫瘍など、

3)劇症型の脳炎・髄膜炎、などが考えられますが、いずれの場合も速やかな治療が必要となります。

片頭痛や群発頭痛も急に頭痛が起こってきますが、今までにも同様の頭痛を経験したことのある場合がほとんどです。今までに経験したことがないような頭痛が急に起こった場合は、速やかに専門医の診断を受ける必要があります。

繰り返して起こる慢性頭痛の原因には、

1)緊張型頭痛、

2)片頭痛、

3)三叉神経痛、

4)脳腫瘍や脳血管の病気 などが考えられます。

慢性頭痛は心配ないと決めつけていると、4)のような思わぬ病気が原因のことがあります。

慢性頭痛の場合、一度は脳CTか脳MRIなどの検査を受けておく必要があります。

しかし慢性頭痛を訴える患者の90~99%は緊張型頭痛か片頭痛のいずれかです。

さらにこれら2つの慢性頭痛のうち、約80%は緊張型頭痛といわれるものです。

緊張型頭痛はここで問題にする肩こりと関係深いものです。

片頭痛との区別としては、片頭痛は発作的に激しい頭痛が急に起こり、発作の間は体を動かすことも辛くなります。

激しい頭痛が半日から二日くらい持続すると、うそのように頭痛は消失します。

これに対して緊張型頭痛では、頭全体や後頭部、頚すじが重くなったりしめつけられるように、良くなったり悪くなったりしながら数日以上痛むことがあります。

頭痛は朝起床時から起こることもあれば、夕方にかけて疲れがたまってくると起こる場合もあります。

一般に血管が脈打つようにズキン・ズキンする頭痛は血管性頭痛ともいわれ、片頭痛の特徴とされています。

しかし肩こりの強い人にもズキン・ズキンと脈打つ血管性頭痛が起こることがしばしば経験されます。

したがって肩こりによる頭痛と片頭痛を明確に区別できないケースもときに経験されます。

血管性頭痛と緊張型頭痛の両方の因子を持ち合わせた混合型頭痛という考え方も存在しますが、実際の肩こりによる頭痛の多くは混合型頭痛の性質を持っていると思われます。

血管性頭痛=片頭痛といえないのは、二日酔いやかぜなどで起こるズキン・ズキンとする血管性頭痛が片頭痛でないことからも明らかです。

最近の知見によれば、片頭痛は遺伝的な背景を持ちながら、血小板から放出されるセロトニンという物質が頭痛の発生に深く関与していることが明らかになっています。