農薬と神経系2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・農薬と攻撃性・行動異常
 
ウイスコンシン大学の生物研究者と医学研究者のグループは、低レベルの農薬や人工肥料などの農業用化学物質を実験動物の飲料水に混ぜ、その結果を調べました。

合衆国の農業地帯の地下水で検出されるレベルで、これらの化学物質は単独では影響を及ぼしませんでしたが、農薬や肥料を組み合わせて投与すると、神経系や免疫系・内分泌(ホルモン)系に有害な影響を及ぼすことを報告しています。
 
この研究グループのポーター博士らによると、神経系や免疫系・内分泌(ホルモン)系は互いに非常に密接に関連しています。

この3つの系の1つが障害を受けたり、機能が低下したりすると、他の2つも悪影響を受けます。

このため、ウイスコンシンの研究者は農業用化学物質の影響を3つの系のそれぞれについて調べました。
 
低レベルのアルジカーブと硝酸、アトラジンと硝酸、アトラジンとアルジカーブと硝酸の組み合わせが、内分泌系(甲状腺ホルモン)や免疫系に影響を及ぼすことが分かりました。

また、アトラジンと硝酸、あるいはアトラジンとアルジカーブ・硝酸の組み合わせに被曝すると攻撃性が増加しました。
 
5年間の実験中に、甲状腺ホルモンレベルは飲料水中に入れた農業用化学物質の混合物によって上昇あるいは下降しました。

ポーターらは、多数の農業用化学物質が野生生物と人間の甲状腺ホルモンレベルに影響していることを示しています。

PCB類やダイオキシン類も同じ作用を持つと考えられています。
 
適切な甲状腺ホルモンレベルは出生前の人間の脳の発達に必須なものです。

一部の研究では、子どもの注意欠陥・多動生障害は血中の甲状腺ホルモンレベルの変化に関連があると報告しています。

また、化学物質過敏症の子どもの甲状腺ホルモンには異常が起こっているとされています。

興奮しやすさや攻撃行動は甲状腺ホルモンのレベルに関係しているといわれています。
 
「私たちは甲状腺の変化が興奮しやすさのレベルを変化させると考えている。子どもがさらに多動となり、学習能力が低下しているため、このことは心配である」とポーター博士は話しています。