香料の健康影響8 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・香料は時には重症皮膚炎を招き、死亡に至る場合もある。
ネフローゼで長期コロチコステロイド治療をしている若い女性患者は、局部に使用した香水に被ばく後、多形紅斑と中毒性上皮壊死を発症した。

オーデコロンをスプレーした後に胸部と腹部に皮膚炎を起こし、中毒性上皮壊死を伴う多形紅斑となり、最後に死亡した例がThompson and Wansker (1981)により報告されている。
接触皮膚炎という言葉により、料に直接接触するというイメージがあるが、空中の物質により刺激やアレルギーなどによる接触皮膚炎を生じると報告されている
(Dooms-Goossens et al. 1986)。
*香料に直接接触しなくとも、空気中の香料によるアレルギーも報告されている


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また文部省調査でも喘息罹患率が増加していることが認められている。(図)
*喘息患者は香料などを避けるように勧められている。

香料は喘息を誘発したり、悪化させたりすることがある

喘息患者は香料を避けるように勧められている。
「- アレルゲンを避ける-気管支喘息という病気の発作を起こさないた
めには、まず第一にアレルゲンを避ける事です。
そのためには徹底的な室内、寝具、敷物、カーテン等の掃除洗濯、動物製品や余分なもの・
できるものは排除風通し、日光によく当てられるものは当て、ペットを避ける、空調・暖房への考慮、清浄化など、着衣・寝衣への配慮、床、壁、天井などできる範囲で、清浄化も必要になるかも知れません。急激な温度差を避け、乾燥を避けます。換気を充分に行い、花の強い香りや香料などにも注意が必要です。」(大田2009)

香水などは喘息を悪化させると言われている。

臭いが喘息を悪化するかどうか、喘息治療薬のメタプロテレノール投与などを試みながら、強制呼気量を測定して実施された研究がある。

臭気は喘息悪化を招く重大な原因であると報告されている(Schlueter et al. 1979)。

一部の香料などは自然のものなので安全であると考えられることが多い。しかし、天然のものでも影響を及ぼすという報告がある。

喘息や鼻炎の成人患者680 人にアンケート用紙に記載した46 種類の花や10 種類の一般的な非特異的誘発因子について質問した。

花やカバノキの小枝が79%患者で症状を誘発すると答え、喘息患者より鼻炎患者にやや多かった。

影響を及ぼすのが多いものはカバノキの小枝とヒナギク類で、次いでヒヤシンスやユリ、スズランであった。

非特異的な臭いも喘息患者98%と鼻炎患者67%に影響を及ぼす。

タバコの煙と香水は最も厄介な原因であった(Eriksson et al. 1987)。
香料による喘息発作誘導のメカニズムはよく分からない。

通常のアレルギーとは関係がない場合があるとする見解がある。