イタリアにおける電磁波公害に対する法政策3 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・[2]イタリアにおける電磁波公害(電磁波=エレットロスモッグ Elettrosmog)


<電磁波公害,問題の経過>


1999年
 ローマ北部郊外にあるヴァチカン市国のラジオの巨大なアンテナ施設から発せられる電波が問題となる。(法定以上の送信施設の使用、電波の送信で捜査対象になる)


2001年3月
 ナポリ米軍基地内にある2つのラジオ放送局が放送停止に。


2001年4月
 ナポリNATO南欧総司令部基地のラジオ送信塔の電磁波が問題となる。


2002年4月
 イタリア政府とローマ法王庁(ヴァチカン市国)による両国委員会発足。周波数の変更と放送時間の減少(24時間から7時間ヘ)が決まる。


2002年6月
「ヴァチカン放送のラジオ塔から発信される電磁波は成人男性と小児の両方の白血病と相関関係がある」とする疫学論文が、イタリアの研究者により発表される。


2.電磁波問題とは何か
<電磁波とは何か>
電磁波は空間を走る電磁気の波、横波で伝わるので波長(周波数)で分類される。光と同様に1秒間に30万キロ(地球を7回り半する)のスピードで走る。

電場が動けば(変動すれば)、磁場が生まれ、磁場が動けば電場がうまれるが、電磁波は電界と磁界が交互にからみあって空間を進む。


*電磁波の問題を議論する際に、考慮すべき点としては、以下の点が拳げられる;
(1)電磁波自体は目に見えないのであるし、匂いもしないので気づきにくい。
(2)疫学的な証拠はあるが、人体に悪影響を与えている確たる証拠はまだない。悪影響を与えていないという証拠もまだない。電磁波過敏症の患者もいるが。
(3)ライフスタイルの変更を要求するものであるので、ともすると周囲の反感を買う。(携帯電話、パソコン、自動車など、文明の利器を好む人であればあるほど)


*電磁波の種類
周波数(ヘルツHz。1秒間に何回波がくるか)で分類される。


<電磁波問題>
(1)乱雑電磁波障害~電磁干渉。ある機器からでた電磁波が他の機器に誤作動をもたらす。
(2)人体への影響~刺激作用・熱作用・非熱作用がある。


高周波間題~10キロヘルツ以上の高周波(無線周波数マイクロ波・放射線)がもたらすさまざまな問題(例、携帯電話、PHS、レーダー、電子レンジ、ラジオ・テレビ波、など)
極低周波間題~3000へルツ以下の低周波の中で、商用周波数と呼ばれる50、60ヘルツの極低周波が引き起こす問題。(例、送電線、配電線、変電所、変圧器、家庭電化製品、パソコンなど)


電気のあるところでは必ず電磁波が発生し、極めて微弱な電磁波であっても、長時間被曝すると、人体に悪影響があると推測され、細胞からカルシウムイオンが流出したり、ホルモン分泌を抑制したり、染色体に異常をきたす。

これらがガンや白血病の原因ではないかと推測されている。


日本でも昨年8月24日に朝日新聞朝刊で報道されたが、科学技術庁はWHOの依頼により1999年から3カ年計画で、約350人の小児白血病患者と約700人の健康な子供を対象とし日本で初めての全国規模の疫学調査を実施した。

その結果「磁場4ミリガウスで小児白血病発症リスクが二倍以上」であることが明らかとなった。