第54回日本アレルギー学会総会報告 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・出典:国立病院機構盛岡病院化学物質過敏症外来便り
http://www.moriokahosp.jp/
・国立病院機構盛岡病院化学物質過敏症外来便り
2005年1月号(Vol.3 No.1)
ク リ ー ン エ ア
第54回日本アレルギー学会総会報告
病院のホームページの更新がしばらくできなくなり、クリーンエアもしばし中
断してしまいました。2005年心機一転して再開致します。
今回は昨年11月に横浜で開催された第54回日本アレルギー学会総会の報告です。
11月4日から6日の3日間、パシフィコ横浜を会場にして、開催されました。

会長は私が盛岡病院に異動する前に働いていた国立病院機構相模原病院の臨床研究センター長の秋山一男先生で、現在も化学物質過敏症やアレルギー性疾患について共同研究をご一緒にしています。
私は一般演題の化学物質過敏症のセッションで発表してきました。

2~3年前から学会でも化学物質過敏症やシックハウス症候群に関する報告がちらほらみられるようになり講演、シンポジウムでも取り上げられるようになってきました。
今回の発表は、当院の化学物質過敏症外来を受診された患者さんのうち明らかに他の疾患と診断された方を除いた43名にアンケート用紙をお送りして、29名からお答えいただき、その結果をまとめて発表させていただきました。

お答えいただいたみなさまにはこの場をお借りしまして御礼申し上げます。
初診時からアンケート回答までの期間は平均15ヶ月でした。初診時と現在の症状の比較ですが、半数以上は何らかの改善がみられています。

症状が悪化した方は3名でした。

どのような対処によって改善したかですが、原因となった家や職場を離れたことにより改善された方が15名で1名を除き改善がみられました。

環境改善では換気改善、空気清浄機、光触媒和紙、チタンコーテイングなどがありましたが、どれも50~60%の効果が得られていました。

ご家族のこの病気に関するご理解は概ね得られていましたが、2名ほどご家族が非協力的とのことで気になる結果でした。

また症状がでてから当院の化学物質過敏症外来を受診されるまでの期間が長い方ほど症状がほとんど改善しないか悪化する方が多く、早期診断、早期治療の重要性を痛感致しました。

化学物質過敏症、シックハウス症候群について今後もっと広く一般の方々にも認識していただき、こじれないうちに専門医の診断を受けていただく体制つくりを行政にも働きかけていく必要があります。

<お知らせ>化学物質過敏症外来に、光触媒の観葉植物を置きました。

ご自宅でも使ってみたいと考えられている方は是非実物を見て下さい。

カタログを外来に用意しています。