・さ行
さ
細気管支炎
下気道の末梢にある細い細気管支が冒された状態。2歳以下の小児と老人に多い。
小児ではRSウイルスが主な病原体で、細い気管支の粘膜が腫れ、分泌物がたまるので気道の閉塞を起こしやすい。鼻汁やせきが2~3日続き、やがてゼーゼーとぜん鳴を生じ、陥没呼吸、チアノーゼなど呼吸困難の症状を呈するようになる。多くは発熱を伴い、秋から冬にかけて多い。ぜん息と鑑別が必要である。
乳児や老人は重症化しやすい。
し
受動喫煙
他人が吸ったたばこの煙を吸い込むこと。副流煙(火のついた先から出る煙)には、主流煙(喫煙者がフィルターを通して吸い込む煙)より高い濃度の有害物質が含まれている。親、特に母親が喫煙者の場合、そのこどもの下気道感染にかかる率が高くなり、ぜん息になる率も高くなるといわれる。
小発作
ぜん息発作で、軽いぜん鳴があるが、呼吸困難はなく、会話も動作も通常通りの状態。
小発作が起きたら、とりあえず医師に指示された頓用薬(β2刺激薬、場合によってはテオフィリン薬を併用)を吸入または内服させ、ゆっくり腹式呼吸をさせる。 改善しないあるいは悪化する場合は、救急受診をする。
食品添加物
食品の加工または保存の目的で食品に添加、混和、浸潤、その他の方法によって使用するもの。
食品添加物はぜん息などアレルギー疾患の原因物質のひとつとされる。いわゆるアスピリンぜん息では、アスピリンをはじめとする鎮痛解熱薬のほか、着色料のタートラジン(食用黄色4号)などある種の食品添加物の摂取によっても誘発されることがある。
食物アレルギー
特定の食品を食べてアレルギー反応が起こる場合をいう。多くは0~2歳の乳幼児期に発症。卵が最も多く、牛乳、小麦、大豆が大半で、最近は小麦、ピーナッツのアレルギーが増加している。皮膚症状、消化器症状、呼吸器症状が主な症状であるが、まれにはアナフィラキシーショックを起こし、死亡することもある。