・中継基地局からの電磁波規制と高周波の規制値について
国名等 規制値(マイクロW/cm2) 備考
スイス 4.2または4V/m 連邦政府が昨年2月より
イタリア 10 ただし自治体は 2.5
ロシア 2.4 または 3.2V/m
中国 6.5 または 5.0V/m
ICNIRP 450
日本 1000
ザルツブルグ 0.1 オーストリア(提案中)
フォローゲン州 0.001 オーストラリア(提案中)
電磁波問題市民研究会の事務局長である大久保貞利氏は次のように語る。
「電磁波の影響には熱作用と非熱作用との2種類があります。日本政府は電磁波の熱作用は認めても、非熱作用の危険性を認めないので、このような甘い基準、欧米の常識からかけ離れた規制を行っているのだと恩います」
簡単に説明しよう。
熱作用とは、電子レンジの仕組みを思いだしていただけれぱすぐに理解できるはずだ。
波長の短い電磁波を一定時間照射すると、対象物内部の水の分子が激しく振動し、その摩擦熱によつて対象物の温度が上昇する。
これを電磁波の熱作用と呼ぶ。
一方、非熱作用とは、それ以外の電磁被の影響を総称して指すものだ。
代表的なものとしては、たとえば脳腫瘍や自血病など発ガンリスクの増大、血中リンパ球の減少、免疫力の低下などが動物実験などにより報告されている。
大久保氏によると、非熱作用は熱作用よりもはるかに少ない電磁波強度で起こりうるという。
つまり、日本政府の規制は、発ガンリスクの増大や免疫力の低下などの人体にとって重大な影響を無視した、きわめて危険なものであるということだ。