再度受動喫煙防止ついて考える2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・この路上喫煙を防止する条例を制定することを要求するために、盛岡でも先般NPO法人による署名活動があり盛岡市医師会も協力しました。

それに影響されたかどうかはわかりませんが、映画館通りと大通りの交差点に2箇所ですが写真のようなステッカーが舗道に填め込まれました。

それにしてもまだまだ数が少なく効果がどの程度あるのかと思っていたところ、たまたま先日ある会合で谷藤市長にお会いする機会があったのでそのことについてお聞きしたところ、ステッカーは少しずつ増やしていきたいと考えているとのことでしたので期待したいと思います。
また神奈川県では全国初となる「神奈川県公共的施設における受動喫煙防止条例」が09年3月に公布され、本年4月から施行されます。

しかし公共的施設では全面禁煙が義務付けられましたが、飲食店や居酒屋、ホテル、ゲームセンターなどでは禁煙または分煙を選択できるようになっていたり、100平方メートル以下の飲食店では努力義務となっているなど非喫煙者には厳しい所ですが、第一歩としては画期的なものと思います。

施行によりいろいろと問題が明らかになって反対派、推進派が出てくるものと予想されますが、多くの県民が納得できる形になっていけばより良い方向に進んでいくものと思います。
このように受動喫煙についての関心は高まってきていますが、化学物質過敏症の立場からの切り込みが弱いと実感します。

肺癌をはじめとする癌発症や肺気腫、喘息などの慢性呼吸器疾患、心筋梗塞などの冠動脈疾患の発症に環境たばこ煙が大きく関与していることは明らかにされてきました。

またタクシーは最も狭い公共空間で、密閉状態のためたばこを1本吸っただけでたばこ粉塵濃度は喫煙室での法定基準の10倍というデータがあります。

そもそもたばこ粉塵濃度の基準を決めること自体受動喫煙の立場からすると間違っています。

公共の場では濃度はゼロにすべきです。

最近では室内の壁やカーテンさらには喫煙者の肌や髪に付着したたばこ残留物による「3次的喫煙」が健康に悪影響を与える影響が危惧されてきています。

当院の化学物質過敏症外来では、職場などでの受動喫煙によって化学物質過敏症を発症し、休職を余議なくされた患者さんが数名、たばこが化学物質過敏症の増悪因子になっている患者さんは多数おられます。

このような患者さん達も受動喫煙がなくなれば通常の日常生活や仕事ができるようになる筈です。

しかしこのようにたばこの害で苦しんでいる人がたくさんいるということがまだ一般には知られていないというのが現状ではないかと思います。

日本もヨーロッパ並みの公共の場での受動喫煙防止が実現すれば医療経済の観点からも、有利になることは明らかと思われます。

しっかりした受動喫煙防止の体制を整えていくには、医療関係者、行政、工学関係者、建築家、たばこ農家などいろいろな専門分野の人、たばこの健康被害にあっている人、喫煙者、非喫煙者が協力して一致点を見出して実行していく必要があります。

まずは神奈川県の今後の動向に注目したいと思います。