電気学会「電磁界報告書」の問題点8 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・「学会報告書」を読まれた人はきっと、多数の偉い委員達の作成した「学会報告書」の方が正しくて、私の方が間違えていると思われるのではなかろうか。

しかし、残念なことにそうではないのだ。

リネット報告で比べて見ると、まず「磁界測定値(0.4~0.44μT)の場合」のRRの値が大きく異なっている事に気づかれるであろう。

この相違は引用しているRR値がアンマチッド分析なのかマッチド分析なのかの相違なのだ。米国立ガン研究所は、当初から電磁波による小児白血病の増加には否定的な見解であり、今までの疫学研究が磁場強度を測定しておらず交絡因子を正確に分離していない欠点があると批判していた。

そして、患者群と対照群との間の交絡因子を制御一致させて電磁場の影響を見ようとするマッチド分析がこのリネット論文のそもそもの狙いだったのである。

色々と補正などを加えたマッチド分析の方がより正確なはずなのだが、期待に反してリネット論文では逆にマッチド分析の方が高い値を示したのであった。「学会報告書」の数値はアンマッチド分析結果であり、私の方はマッチド分析結果を示しているのである。

磁界測定値(≧0.2μT)の場合のマッチド分析結果は(小生は掲載していないが)、1.53であり、「学会報告書」の1.2よりも大きくなっている。

一方、小生が示している磁界測定値(≧0.3μT)の場合のRRの値はアンマッチド分析結果である。

なぜならこの被曝評価の場合のマッチド分析RR値をリネット論文は示していないからである。マッチド分析をすると、2.0以上の大きな値になる可能性があり、それで分析結果を示さなかったのではないかとすら思える。