電気学会「電磁界報告書」の問題点5 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・所で、「学会報告書」の内容は
   第1部 要約
   第2部 各種環境における電磁界の実態と評価
   第3部 電磁界の生体影響に関する研究の評価と課題
の3部構成のものである。その中で重要なのは第3部であることはいうまでもない。

その第4章では、細胞を用いた「イン・ビトロ(試験管内)」実験および動物を用いた「イン・ビボ(生体内)」実験が紹介評価されており、前者では「シグナル伝達」「DNA・遺伝子・タンパク合成・突然変位」「染色体異常」を、後者では「がん」「生殖・発育」「神経行動」「神経内分泌」などを評価している。

第5章では主に「疫学」を評価している。

「イン・ビトロ」「イン・ビボ」の研究紹介・評価の方が参考論文数も多く、結論として「再現性ある結果も得られていない」「可能性は無視出来るほど低い」「無視できるものと見なすことができる」「有害な影響を与えているとは考えにくい」といった特別委員会の評価が随所に現れている。

この文章を読みながら、これではすべての研究が100%同じ結果にならない限りは「可能性すら認めない」ままで「安全である」との結論にするつもりなのかと思うほどの内容である。

そして、ラピッド計画での再現性ある研究として話題になった。

リバディの研究が信用できないものだとしても、他にも沢山の危険性を示唆する報告があるからだ。

「学会報告書」には、評価された研究のまとめが最後に付録としてリストされているので、その評価の要約結果を読んで私がまとめたのが次表である。

高磁場被曝のものも含まれてはいるが、それらの研究の結果として「何らかの影響が報告されたもの」を、表では「影響あり」に含めている。

これを見ればわかる事だが、「影響あり」と分類される研究の方が多いのである。

   「イン・ビトロ」「イン・ビボ」の研究結果のまとめ
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付録   研究対象    評価件数(日本)  影響あり  影響なし
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 1  カルシウム代謝    18(0)    11     7
 2  DNA・遺伝子など  125(6)   78    47
 3   発がん       22(1)    15     7
 4   生殖・発育     43(2)    25    18
 5   神経行動      17(0)    11     6
 6   神経内分泌     21(6)    14     7
 7   免疫機能       5(0)     3     2
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