・一般演題
気管支喘息 診断
座長:興梠博次(熊本大学大学院医学薬学研究部呼吸器病態学)
P1-2-5.成人喘息における臨床症状・所見の診断適中率の検討
佐藤隆司, 冨田桂公, 忌部 周, 塚本敬造, 宮嶋宏之, 山藤啓史, 西川裕作, 内藤映理, 佐野安希子, 牧野 靖, 西山 理, 山縣俊之, 佐野博幸, 宮良高維, 岩永賢司, 東本有司, 村木正人, 久米裕昭, 東田有智
近畿大学医学部呼吸器・アレルギー内科
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【背景】気管支喘息(以下喘息)の診断に有用な臨床症状・所見,検査について成書に記載されているが,それらの診断適中率については報告がなされていない.
【目的】喘息の補助診断に有用な臨床症状・所見,検査についての診断適中率について検討した.
【方法】呼吸器症状で当科外来初診となり,胸部X線にて異常所見を認めない150例を対象とした.喘息の診断は気道過敏性,もしくは,1秒量の気管支拡張剤による反応性を有するとした.
臨床症状・所見,検査に対する陽性尤度比を求め,診断適中率を計算した(陽性尤度比/1+陽性尤度比).
【結果】喘息患者は91例(平均年齢39歳)であり,各所見,検査の診断適中率は,「日内変動を有する咳もしくは喘鳴」63%,アレルギーの既往歴63%,アレルギーの家族歴61%,「聴診所見にて喘鳴あり」80%,末梢血好酸球数(≧250/μL)65%,閉塞性換気障害79%,呼気中一酸化窒素(FeNO,≧40ppb)58%であった.
【結語】喘息の補助診断としてFeNOよりも,聴診所見および肺機能検査が有用であった.
第22回日本アレルギー学会春季臨床大会 2010年5月開催
runより:Asthma control testとは喘息コントロールテスト (ACT)5つの質問で喘息コントロール状態が点数により客観的に評価が可能するテストです。