・メラトニンは脳におけるセロトニンの生産に重要な影響を与える。
ここで、セロトニンがヒトの心理状態の鍵を握る役割を担っているということを知らなくてはならない。
このことから、「感情ホルモン」あるいは「抗うつホルモン」と呼ばれている。
そして、それは、高周波を浴びると意気消沈の気分が亢進することから説明がつく。
おそらく、メラトニン減少の最も重要な影響は、バクテリア、真菌、ビールスや、体内で自生するガン細胞に対する抵抗力の低下であろう。
そのことを十分に考慮すべきである。
電話に使われる高周波の発ガン性を廻る議論は、オーストラリアの疫学調査によって特に現実的な関心を持たれるようになった。
ジュネーブの世界保健機関(WHO)の委託を受けた王立アデレード病院のM・リパチョーリの研究グループは、動物実験で、腫瘍抑制遺伝子を取り除いた遺伝子伝達マウスに30分ずつ二回にわたってドイツおよび欧州携帯電話基地局で通常使われている低周波にパルス化した高周波を照射したところ、照射していない群に比べて悪性腫瘍の発生率が2.4倍になるという打ちのめされるような結果に至った。
この数値は、100匹のマウスに18時間ケータイの電波を当てたときの結果と同じである。
高周波の発信源の近くでは、脳腫瘍の発生率が高まり、自律神経系の症状が増加するとの指摘がある。
その報告をしたのは、ニーダーザクセン州フォラーゾーデ市の医師エグベルト・クッツで、16件もの脳腫瘍が相次ぐ異例が起こり、その患者のほとんど全員がドイツ連邦軍のレーダー装置と携帯電話の基地局という二つの高周波送信鉄塔の間に住んでいた。
殆ど全員が亡くなったが、多くの言葉を並べるよりも、患者の住居の地図(バイエルン市民ウエーブの資料を参照)は揺るぎのない証拠であり、腫瘍の形成と高周波の吸収の因果関係を証明している。