【酸性雨】2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・ 酸性雨により、樹木が衰退するなどの森林生態系の破壊や建造物や文化財の損傷がおきているとされている。

世界各国の山岳地域や都市近郊でトウヒや杉などの針葉樹あるいは一部の広葉樹の衰退が起きており、酸性雨のせいではないかと疑われている。樹木への影響は葉などへの直接的な過程より、土壌の酸性化により根を経由した間接的な機構が重要視されている。

また、ギリシャ、中国ならびに日本などでは屋外の文化財が酸性雨の被害を受けているようである。

 酸性雨のうち、降水の測定は比較的簡単である。

降水が始まれば試料採取装置を外に出し、降水が終わればそこに採取された試料を回収すればよい。

実際は、感雨計の利用による蓋の開閉でこの操作を行っている。

採取された試料は主にイオンクロマトグラフ法で主要な成分を同時分析するとともに、酸性度を示すpHを測定する。

それに対して乾性沈着の評価は容易ではない。

容易でない理由は沈着速度が森林や水面によって異なること、ならびに多種類の大気汚染物質を湿性沈着のようには簡便に測定できないこととによっているが、徐々に科学的な測定手法と評価手法が確立されつつある。

 酸性雨対策として、北欧などでは湖沼や森林に石灰を散布して中和しているケースもあるが、これは緊急避難的措置であり、長期的な生態系への影響を考えれば、必ずしも推奨される手法ではない。

しかし、酸性雨に固有の有効な技術的対策はない。

あるのは、いかに原因物質の排出抑制が果たせるかであり、これは窒素酸化物(NOx)や二酸化硫黄(SO2)の個々の大気汚染物質の排出抑制そのものである。

二酸化硫黄の排出抑制は、石炭を石灰石とともに燃焼する流動床式燃焼法による燃焼管理や塩基性物質を使用した中和反応などによる排煙脱硫法などで行われている。

自動車からの窒素酸化物は三元触媒の使用、工場からの窒素酸化物は排煙脱硝法などにより、その排出抑制をはかっている。