環境化学物質と自己免疫疾患: 原因と影響2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・有機溶剤:有機溶剤である芳香族と塩素系溶剤は, 強皮症のような結合組織の疾患と, トリクロロエチレンは, 強皮症や好酸球性筋膜炎との関連が報告されている.

ヘキサクロロベンゼンは, 好酸球と単核細胞の一部に炎症性の脂肪化を起こし, 1950年代には約4,000人が肝性ポリフィリン症になったことが知られている. 可塑剤:エポキシ樹脂の重合に使用する新しいタイプの可塑剤であるシクロヘキシルアミンが原因であると考えられるモルフェアと呼ばれる限局性強皮症が誘発されたとの報告がある.
 その他の薬剤:プロカインアミド, d-ペニシラミン, クロロプロマジンおよびイソニアジドが強皮症を起こすことが知られている.

また, ベリリウム曝露により免疫関連性肺疾患になることが知られており, コカインの乱用では, 強皮症や皮膚アレルギー性血管炎のような結合組織の疾患と似たような症状を呈し, コルヒチンは筋症の原因となり, エオジンは光感受性発疹や接触皮膚炎の原因となる.
 金属:一部の金属への慢性的な曝露は, ヒトおよび動物に対して免疫複合体腎疾患を引き起こす.

金は, 腎臓疾患の他, 好中球, 単球およびリンパ球の機能に影響を及ぼし, カドミウムをラットに長期投与すると膜性糸球体腎炎を引き起こし, これも免疫系複合体によるものである.

また, マウスでは, 抗核抗体が産生されるとの報告もある.

水銀は, マクロファージ, 多形核白血球およびT-リンパ球に影響を及ぼすことが動物実験において報告されており, 高感受性ラットでは, さまざまな免疫複合体が糸球体腎炎を引き起こすこと, マウスおよびラットにおいて認められるこれらの自己抗原は, ラミニン1, フィブラリンまたは核ヒストンであることが示唆されている.

水銀は, 体内タンパクのメルカプト基に作用してタンパクの分子そして抗原特性を修飾する.