環境化学物質と自己免疫疾患: 原因と影響3 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・プリスタンは, しばしば天然油中の夾雑物として認められ, 近交系マウスに対して自己抗体を産生しエリテマトーデス様疾患や腎疾患を引き起こす.

これはまた, 免疫系を非特異的に活性化する.
 これら多くの化学物質は, ヒトおよび動物の免疫系にさまざまな方法で影響することが多くの研究によって明らかにされてきたが, その主な作用機序は大きく分けて以下の6種を挙げることが出来る.

1. 薬物がポリクローナルなB細胞を活性化することによって自己抗体を産生し, 抗原特異的な免疫反応が誘発される.

2. 薬物が, 免疫または他の細胞に直接毒性を示すことにより免疫機能を障害するか細胞内物質が放出され, それに対する自己抗体が産生される.

3. 薬物と細胞成分間に相似構造があるとき, おそらく薬物と生体分子の抗原決定の共有化によって交差反応が起る.

4. 薬物が遺伝子活性を変更する調節因子に直接作用する. 環境物質によってT細胞の DNA メチル化を妨害することが報告されており, これによって自己攻撃T細胞や自己免疫疾患が誘発される.

5. 薬物が自己タンパクと結合することによって抗原構造と機能を変化させ, 自己免疫反応を誘導する潜在性抗原決定基が顕在化する.

6. 薬物がフリーラジカルを発生させることによって炎症性反応を起こす.
 なお, 今後の自己免疫疾患調査に関する課題は, 自己免疫疾患をより記述的でより正確に同定および定義すること, また各症例が環境物質の曝露に関連した疾患である可能性が示唆された場合は, その関連性について疫学的, 医学的さらに学術学的に調査研究する必要があり, さらに, その基準や分類には常に新しい情報を追加, 見直しおよび再評価をしていく必要がある.


runより:化学物質過敏症の炎症のメカニズムに迫ると思い化学物質過敏症のカテゴリーに入れました。