室内を汚染している代表的な化学物質2 | 化学物質過敏症 runのブログ

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・VOCの発生源としては、合板、壁紙などの建材や施工時の接着剤、カーテンやカーペットなどの家具調度品、開放型の暖房器具、殺虫剤、消臭・芳香剤、喫煙などがあげられます(表2)。


表2. VOCの発生源と主な材料
発生源の種類 主な材料
建材: パーティクルボード(接着剤)、化粧板(接着剤・原料)、壁紙(原料・可塑剤)、断熱材;発泡尿素樹脂(発泡剤)、尿素樹脂バインダーガラス繊維(接着剤)、シール剤(有機溶剤)、プラスチック配管(原料・可塑剤)、塗料(有機溶剤・原料)、澱粉糊(防カビ剤)、合成接着剤(有機溶剤・原料)

家具・調度品:カーペット(接着剤・原料)、タンス(接着剤・防虫剤・原料)、カーテン(難燃剤)
暖房・厨房機器:開放型石油ストーブ、ガスレンジ(燃料・燃焼生成物)、システムキッチン(原料・接着剤)
空調機器:空調システムのダクト内壁
日用品: 化粧品、事務用品、接着剤、芳香・消臭剤、滅菌剤
電化製品・事務機器:掃除機(防菌剤、防虫剤)、コピー機、マーカー(有機溶剤)
自動車関連 :燃料、排ガス、内装材


表3. 材料と発生するVOCの例
有機溶剤:トルエン、キシレン、ヘプタン、アルコール類、メチルエチルケトン、酢酸エチル、ブチルエーテル、ブチルアルコール
殺虫剤、防蟻剤:ケロシン、クロルピリホス、アレスリン、ペルメトリン、フェニトロチオン、ダイアジノン
防菌・防カビ:チアベンダゾール(TBZ)、p-クロロメタキシレノール、イソプロピルメチルフェノール、ホルムアルデヒド
防ダニ、防虫剤:エムペントリン、ヒノキチオール、フェニトロチオン、フェンチオン、TBZ、p-ジクロロベンゼン、ナフタレン、アレスリン
芳香・消臭剤 :リモネン、α-ピネン、p-ジクロロベンゼン、植物抽出油
清掃剤、ワックス: エタノール、デカン、トルエン、キシレン
接着剤:ホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼン、ヘキサン、アルコール類、アセトン、メチルエチルケトン
難燃剤 :リン酸トリブチル、リン酸トリス(2-クロロエチル)
可塑剤 :フタル酸ジブチル、フタル酸ジエチルヘキシル

3.防蟻剤、殺虫剤、防ダニ剤について
 防蟻剤とは、イエシロアリやヤマトシロアリ等が木質材料を採食して、木造建築物の強度を低下させたり、資産価値を低下させることを防ぐため、土壌や木部に施す薬剤です。

防蟻処理には、床下に種々の製剤形態の殺蟻剤を散布する方法の他に防蟻剤を含んだ種々の材料で土壌を被覆する方法があり、これらが主な発生源となっています。

我が国における空気中防蟻剤の発生量はほとんど明らかにされていませんが、施工後の期間や気温、湿度、場所、居住環境の換気率によって大きく左右されます。防蟻剤を使用した建築物において、その発生による空気中濃度を低下させる技術は確立していません。
 畳やカーペット等に虫やダニが発生することを防止する目的で薬剤が施されている場合があります。これらの薬剤はごく微量ずつ空気中に放散します。

また、スプレー式や加熱式の殺虫剤を使用すると室内空気中濃度が急増します。
 防蟻剤、殺虫剤、防ダニ剤のほとんどは農薬として用いられるもので、かつては有機塩素系農薬が主体でしたが、現在は有機リン系、カルバメート系、ピレスロイド系のものが大部分です。

これらの薬剤には急性毒性、神経毒性、免疫毒性、変異原性・発がん性において注意すべき物質が含まれており、事故事例がいくつか報告されています。
 なお、平成15年7月までに、建築基準法により、クロルピリホス(防蟻剤)の使用は禁止になります。