・一般演題
気管支喘息 治療1
座長:久米裕昭(近畿大学医学部呼吸器・アレルギー内科)
P1-3-5.アドエア投与例の一年後の評価と季節性変化のACTによる検討
緒方 洋
耳原総合病院内科
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【目的】気管支喘息患者で吸入ステロイド薬と長時間作用性β2刺激薬の併用療法からアドエア250単剤に切り替えた症例の一年後のACTの変化とその間の季節性変化を検討する.
【方法】診察時のACTを診察ごとに記録する.季節は春を3~5月,夏を6~8月,秋を9月~11月,冬を12月~2月とした.
各月のACTの点数の3ヶ月間の平均値を算出し,その値をその季節の点数とした.
【結果】アドエアへ切り替えかつ一年以上継続した症例は58例(男13例,女45例:平均年齢51.3歳)で,中等持続型44例,重症持続型14例であった.
全例パルミコート又はフルタイドにセレベント併用症例からの切り替えであった.
切り替え前と1年後を比較すると,中等持続型で変更前に25点は0例であったが投与後10例,20~24点は投与前7例から23例に増加した.
19点以下は投与前37例から11例に減少した.
重症持続型では25点は投与前0例から1例に,20~24点は4例から9例に改善し,19点以下は10例から4例へ減少した.
全例季節性の変動はほとんど認められなかった.
【結論】アドエアに変更した患者の一年後のACT点数は良好で,全例が改善した.
季節の変わり目あるいは冬季もACT点数は減じることなく安定しており良好な長期コントロールが得られた.
第22回日本アレルギー学会春季臨床大会 2010年5月開催